ふっくらとして丸みを帯びたバストは、女性の誰もが憧れる姿でしょう。
豊胸手術は世の中に多くありますが、その中には体にメスを入れるものもあり、施術後の体へのダメージが気になる患者さんも少なくありません。。
光豊胸とは、バストに特殊な光を照射してバストアップを促す新しい術式であり、体にメスを入れない豊胸施術とあって近年注目を集めています。
光豊胸の概要やメカニズム、メリットや頻度について紐解いていきます。
光豊胸の効果や頻度
- 光豊胸とはどのような施術ですか?
- 光豊胸とは、バストに光を当てることで豊胸を促す施術です。光をバストに当ててバスト内部の脂肪細胞が活性化し、バスト全体のボリュームが増大します。バストを支えるクーパー靭帯にも光を照射させることで、クーパー靭帯の弾力も回復させる効果が期待できます。ほかの豊胸手術と違ってメスを使わないため施術跡が残らず、体に負担のかかりにくい施術です。
- 光豊胸の効果について教えてください。
- 光豊胸の効果は以下の3つです。
- リンパの流れや血液循環を促進する
IPL、IBE、BBLと呼ばれる特殊な光エネルギーを照射することで、体内で留まっていたリンパや血液の流れが促進されます。これにより脂肪細胞の周りに隙間が生じ、その隙間に脂肪細胞が広がることでバストアップにつながると考えられています。また、リンパや血液の流れの促進はバストへの栄養促進も期待でき、新陳代謝が活性化する点でもメリットがあるといえるでしょう。 - 女性ホルモンを活発化する
女性ホルモンは「エストロゲン」と「プロゲステロン」に分けられ、このうち「エストロゲン」は乳腺の発達に関係しています。光エネルギーの照射により乳腺に刺激を与えることでエストロゲンの分泌が増加し、その結果自律神経を整えたり代謝が向上したりすることで美肌効果が期待できます。 - コラーゲンを増大させバストの形を美しく保つ
光エネルギーの照射により、コラーゲンやヒアルロン酸などを生成する線維芽細胞が活発化するといわれています。クーパー靭帯はバストの中に存在してバストの形を保っており、その組織はコラーゲン繊維でできています。光の照射によりコラーゲンの分泌が活発化し、バストの形が保ちやすくなる点でメリットがあるといえるでしょう。また、授乳期後にありがちなバストの下垂も予防できる可能性があります。
- リンパの流れや血液循環を促進する
- どのようなメカニズムで効果を得られるのですか?
- 光豊胸では、IPL、IBE、BBLと呼ばれる特殊な波長の光エネルギーを照射します。これにより、バスト内部のリンパの流れが促進され、脂肪細胞が膨らみやすくなります。バストは元々その大部分が脂肪細胞でできており、これらの光エネルギーによりバスト全体の脂肪細胞が膨らむため、その結果がバストのボリュームアップにつながるでしょう。
- 光豊胸はどこで受けられますか?
- 光豊胸は美容整形の医療行為ではないため、エステサロン等で受けることができます。インターネットで「光豊胸」と検索すると多くのクリニックがヒットします。また、クリニックや医院などのHPなどを参考にしてみても良いでしょう。
- どのくらいの頻度で受けるのが効果的ですか?
- 一般的に2週間ほどの間隔をあけて1回照射します。これを計10~20回受ける必要があります。1~2回程度で効果が表れることはほぼないと思って良いでしょう。
光豊胸のメリット・デメリット
- 光豊胸のメリットについて教えてください。
- 一番のメリットは痛みが少ないことです。通常の豊胸手術の場合、体にメスを入れたり注射したりすることが多く、その際に生じる痛みや術後の手術跡が残ってしまうこともあります。
光豊胸の場合はメスを入れず注射もしないため、痛みも少なく手術跡もほとんどないので安心できます。ただし、人によっては照射時にパチンと弾かれたような痛みを感じることもあるようです。
個人差がある部分なので、施術前のカウンセリングで痛みの度合いを確認するようにしましょう。次にダウンタイムがほとんどないことが挙げられます。光豊胸は体への負担が少ない施術です。ほかの豊胸手術の場合は、術後に大きな痛みを伴うこともあるため、入院するケースがあります。
その点光豊胸は痛みが少なく、ダウンタイムもほとんどないため施術当日に帰宅することが可能です。ただし、個人によっては術後にほんのりとした温かみを感じることもあるようです。施術を受ける日は体調の良い日を選ぶと良いでしょう。最後のメリットは自然な仕上がりが期待できることです。光豊胸は光の照射により脂肪細胞を活性化させる施術のため、ヒアルロン酸注入やシリコンバッグ挿入等ほかの豊胸手術と違って急激なバストアップは期待できません。
その反面、自分の体の働きで少しずつバストが膨らむため、下着や服などの急激なサイズアップを気にする必要もありません。周囲の人からバストアップに気付かれることも少ないでしょう。
- 光豊胸のデメリットについて教えてください。
- 1つ目のデメリットは繰り返し施術が必要なことです。光豊胸は一回の照射でバストアップが期待できることはほぼありません。2週間に1回程度の間隔をあけ、計10~20回程度照射を受ける必要があるとされています。もちろん個人差があるため一概にはいえませんが、長い目で見て照射を受けなければならないでしょう。回数が多くなる分、費用がかさむことも覚悟する必要があります。
2つ目は大幅なサイズアップは期待できないことが挙げられます。前述しましたが光豊胸は自然に近い形で豊胸を促すため、数回照射しただけで目に見えてバストが大きくなることはありません。あくまで自然に少しずつ膨らんでいくものです。
3つ目はバスト内部の脂肪細胞が少ないと効果が出にくい場合があることです。バストの中にある脂肪細胞の量には個人差があります。そのため脂肪細胞が多い人と少ない人とでは、多い人のほうが豊胸の効果が大きくなる可能性が高いでしょう。バストサイズはある程度遺伝の影響を受け、成長期における乳腺の発育がどの程度だったかという点にも影響を受けます。個人差がある点は懸念点となるでしょう。
光豊胸の費用や注意点
- 光豊胸の費用相場を教えてください。
- エステサロンにより異なるものの、一般的に10回の施術で20~30万円(税込)程度といわれており、全身脱毛と同じくらいの費用がかかります。人によっては効果が得にくいこともあり、その場合はより多くの回数を重ねる必要も考えられるため、参考程度にしてみてください。
- 光豊胸の注意点を教えてください。
- 前述した通り光豊胸は痛みも少なく手術跡も残らない施術ですが、大幅なバストアップはなかなか期待できないでしょう。また何度も通って光の照射を受ける必要があります。一度の施術でバストのボリュームを上げたい場合は、ヒアルロン酸注入やシリコンバッグ挿入などの手法を利用すると良いでしょう。
これらは目に見えて豊胸の効果が実感できます。ただし手術の際に痛みを伴うことも多いため、ご自身がどのような豊胸を望むかによって選ばれることをおすすめします。
- 光豊胸の施術を受けられない人もいるのですか?
- 妊娠中の人や、シリコンバッグを入れている人は光豊胸を受けられないケースがあるようです。ヒアルロン酸を注入されている人は、光の照射によりヒアルロン酸の吸収を早めてしまう恐れがあるといわれており、2年程度経過してからの施術が可能となります。また脂肪豊胸については術後3ヶ月以降の照射が可能です。気になる人はエステサロンで確認してみると良いでしょう。
編集部まとめ
光豊胸は痛みが少なく手術跡も残らない手法のため手軽である分、ほかの豊胸手術と違って効果を実感するのにある程度の回数を重ねなければなりません。
その分費用もかさみますが、自然に近い形でバストのボリュームを出すことができるため、客観的に見て不自然な仕上がりになることは考えにくいです。
この辺りはご自身がどこまで豊胸による効果を求めるのかによるため、自分の体としっかり向き合い、即効性を期待するならばヒアルロン酸注入やシリコンバッグ挿入などの豊胸手術を目指すべきでしょう。
反面、自分の体とじっくり向き合い、長い目で見て自然なバストアップを求めるならば光豊胸を選択されると良いかもしれません。
参考文献