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豊胸手術した胸は老後どうなる?手術別のリスクやメンテナンス方法などについても解説

豊胸手術した胸は老後どうなる?手術別のリスクやメンテナンス方法などについても解説

近年、胸のサイズアップをかなえる方法として豊胸手術が主流になってきました。豊胸手術と一口で言ってもその種類はさまざまで、ヒアルロン酸注入や脂肪注入豊胸術、シリコンバッグ豊胸手術などがあります。豊胸手術を検討している方の中には、自分にどの方法が適しているのかわからなかったり、不自然な形になってしまわないかとネガティブなイメージを抱いていたりする方も多いでしょう。

そこで今回は、豊胸手術の特徴をはじめ、メンテナンス方法や老後のリスクなどについてまとめています。美しい胸を維持するために、ぜひ参考にしてみてください。

豊胸手術の種類

豊胸手術の種類 まず、ヒアルロン酸注入・脂肪注入豊胸術・シリコンバッグ豊胸術のそれぞれの特徴やメリット・デメリットなどについてご紹介していきます。

ヒアルロン酸注入について

「ヒアルロン酸注入」とはその名の通り、胸にヒアルロン酸を注入する豊胸手術です。量や注入する場所を調節できるため、一人ひとりのお悩みに柔軟に応じることができます。例えば、純粋に胸を大きくしたいという要望だけでなく、デコルテにハリを出したい、外側にボリュームを出したいといったことにも対応可能です。

ヒアルロン酸注入のメリットはこれだけではなく、施術時間が約15~30分と短いこと、メスを入れないため傷跡がほとんど残らず痛みや腫れといったダウンタイムも少ないこと、違和感のない形に仕上げられることなどが特徴です。一方でデメリットとしては、注入されたヒアルロン酸を体が異物と判断してしまい、アレルギー反応を起こしてしまう可能性があることが挙げられます。アレルギー反応が出るとヒアルロン酸の周りに被膜が形成され、しこりとなってしまうリスクがあります。また、しこりのリスクを避けるために、注入量は多くて100ccまでと推奨されているため、大幅なサイズアップは期待できません。

脂肪注入豊胸術について

「脂肪注入豊胸術」とは、豊胸手術を受ける方自身の太ももやおなかなどから脂肪組織を吸引し、そこから不純物を取りのぞいて胸に注入することでサイズアップを図る方法です。この方法は、近年、後述するシリコンバッグ豊胸手術と同じくらいメジャーになってきています。メリットとしては、注入後の見た目や手触りが自然なこと、胸のサイズアップだけでなく、気になる部位の痩身が実現できることが挙げられます。また、自身の細胞を活用するため、アレルギー反応や拒絶反応を起こす心配もありません。

ただ、脂肪吸引部に痛みや内出血、腫れ、むくみを生じる場合があります。5日~1週間ほどのダウンタイムを要することを頭に入れておきましょう。さらに、注入した脂肪がどれだけ定着するかは人によって差があるため、「これくらい大きくなります」とは言い切れないのが現状です。自然に胸を大きくしたい方、気になる部位の脂肪を減らしながら胸を大きくしたい方、豊胸手術に興味はあるがメスを入れるのに抵抗がある方などは脂肪注入豊胸術が適しています。

シリコンバッグ豊胸手術について

シリコン製のバッグを胸に挿入してサイズアップを図るのが「シリコンバッグ豊胸手術」です。シリコンバッグには、おわんのような形をしたラウンド型と涙のような形をしたアナトミカル型があります。また、触り心地がざらざらしているもの・ツルツルしているもの、サイズの小さいものから大きなものまでさまざまあり、ご自身の理想に合わせて選択することができます。

メリットとしては、一度の手術で3~4カップのサイズアップが見込めること、シリコンは体に吸収されないため形を長く維持できることです。一方で、本物の胸よりは少し硬さがあって動きや触り心地に違和感が生じる、皮膚を切開する必要があるため傷跡が残ってしまう、ダウンタイムが長い・つらい、シリコンバッグの破損や硬化のリスクがあるといったデメリットが存在します。

豊胸手術別の手術の流れや費用

豊胸手術別の手術の流れや費用 続いて、豊胸手術別の手術の流れや費用相場をご紹介します。

ヒアルロン酸注入の手術

まずはヒアルロン酸注入における費用相場についてです。クリニックによって手術方法や使っているヒアルロン酸の種類が異なるため一概には言えませんが、1ccあたり2000~8000円が相場となっています。胸を1カップ大きくするには100ccほどのヒアルロン酸が必要なので、20万~80万円がかかることになるでしょう。また、ヒアルロン酸の費用だけでなく、麻酔料や技術料、診察料がかかる場合もあります。手術は、まず注射針を刺す部位への局所麻酔もしくは全身麻酔を施します。麻酔が効いたらヒアルロン酸を注射器で注入し、針穴を医療用接着剤でふさぐというのが一般的な流れです。クリニックによっては、麻酔の前にマーキングをしてヒアルロン酸をどこに注入するかわかりやすくしてくれるところもあります。手術にかかる時間は注入量などによって差はありますが、約15~30分です。

脂肪注入豊胸術の手術

脂肪注入豊胸術の費用相場は、50万~150万円ほどとなっています。さらに、手術費用のほかに、血液検査代や脂肪吸引費用、麻酔代が別途かかります。手術の流れとしては、まず全身麻酔(もしくは局所麻酔)を施し、事前カウンセリングで決めておいた部位から脂肪を吸引します。次に、吸引した脂肪を遠心分離機にかけて血液などの不純物を取りのぞき、定着率の高い脂肪細胞を生成します。左右差が出ないよう微調整しながら脂肪細胞を注入すれば完了です。手術にかかる時間は脂肪吸引から注入までトータル60分ほどで、術後は経過観察やアフターケアのために定期的に通院することが大切です。

シリコンバッグ豊胸手術

シリコンバッグ豊胸手術の平均的な相場はおよそ50万~100万円です。先ほど、シリコンバッグには2種類の触り心地があることをお伝えしましたが、表面がツルツルしているスムースタイプとざらざらしているテクスチャードタイプでは、テクスチャードタイプのほうが被膜拘縮が起こりにくく、値段が高い傾向にあります。手術の流れとしては、まずは全身麻酔を投与し、眠った状態になったら脇もしくは胸の下を切開してシリコンバッグを挿入していきます。術後はテーピングやサポーターを用いて胸を保護し、帰宅となります。手術にかかる時間は60分~90分ほどです。なお、シリコンバッグ豊胸術には乳腺下法、大胸筋下法、大胸筋膜下法という3つの挿入方法があり、挿入方法によって仕上がりのデザインも大きく変わるため、事前カウンセリングで希望をきちんと伝え、医師とのすり合わせを行っておくようにしましょう。

豊胸手術ごとの老後のリスク

豊胸手術ごとの老後のリスク それぞれの豊胸手術の特徴やメリット・デメリット、費用相場などはここまででご理解いただけたかと思います。ここからは、豊胸手術別の効果の持続時間と老後に考えられるリスクについて解説していきます。

ヒアルロン酸注入の持続期間と老後のリスク

ヒアルロン酸はもともと人間の体に存在している成分です。そのため、徐々に分解されて体内に吸収されていく性質を持っており、注入されたヒアルロン酸の持続期間も3カ月から半年程度と比較的短い傾向にあります。効果が切れたらヒアルロン酸を再度注入するという方法もありますが、しこり発生のリスクが高いためあまりおすすめはできません。体内に吸収されるため、老後に大きく見た目が変わってしまうということはありませんが、加齢とともに皮膚が垂れ下がり、バストも垂れていく可能性があります。

脂肪注入豊胸術の持続期間と老後のリスク

脂肪注入豊胸術で注入した脂肪は、約3カ月かけて定着していきます。そこで定着した脂肪が体内に吸収されていくことはなく、持続期間は永久的と言えます。ただ、ダイエットや加齢によって体全体の脂肪が少なくなり、バストが小さくなったり下垂したりするケースはあります。

シリコンバッグ豊胸手術の持続期間と老後のリスク

シリコンバッグの寿命は約20年です。そのため、それまでに劣化したり破れたりしなければ、20年間は持続すると言えます。ただ、シリコンバッグに異常がなくても周りの皮膚が加齢と共に垂れ下がり、アンバランスな見た目になったり、シリコンバッグの形が見えてしまったりするというリスクがあります。

老後も考えた豊胸手術ごとのメンテナンス方法

体に合った施術が行われていればメンテナンスは必要ありませんが、絶対にトラブルが起きないとは言い切れません。ここからは、万が一トラブルが起きてしまった際のメンテナンス方法についてご紹介します。

ヒアルロン酸注入のメンテナンス方法

繰り返しにはなりますが、ヒアルロン酸は時間の経過と共に体に吸収されていきます。そのため、胸の大きさを維持するには定期的にヒアルロン酸を注入する必要があります。入れすぎるとしこりになってしまうリスクがありますし、注入に適している時期は個人差がありますので、専門的な医師の診断を受けるようにしましょう。

脂肪注入豊胸術のメンテナンス方法

脂肪注入豊胸術後は、胸に異常がなければ特別なメンテナンスは必要ありません。しかし、しこりや石灰化が起きてしまった場合は再手術をして除去する必要があります。また、注入した脂肪がうまく定着しないケースもあるため、その場合は脂肪注入を再度受けることをご検討ください。さらに、加齢による下垂を防ぐために、ご自身の胸にあったサイズのブラジャーやナイトブラの着用をおすすめします。

シリコンバッグ豊胸手術のメンテナンス方法

シリコンバック豊胸手術も、脂肪注入豊胸術と同様に異常がなければメンテナンスは必要ありません。しかし、「シリコンバッグが破損した」「シリコンバッグのサイズが合わなくなった」という場合はシリコンバッグの除去や入れ替えといったメンテナンスを受けるようにしましょう。また、これらのトラブルにはご自身で気付けないことも多いため、定期的に検診を受けることをおすすめします。

豊胸手術にあるトラブル

豊胸手術にあるトラブル 最後に、豊胸手術後に見られるトラブルについてご紹介します。

カプセル拘縮

シリコンバッグ豊胸手術を受けた場合、バッグの周りには被膜が形成されます。この被膜が厚くなってバッグを締め付けてしまう現象をカプセル拘縮と言います。この状態を放置していると被膜はどんどん厚くなり、胸が変形したり石灰化を起こして石のように硬くなったりします。カプセル拘縮は、シリコンバッグ豊胸術を受けた方の10人に1人が経験するということがわかっています。

バッグの破損

「シリコンバッグの寿命は約20年」と前述しましたが、強い衝撃や圧力などによって寿命よりも前にバッグが破損してしまうことがあります。バッグが破損すると中のシリコンが漏れ出し、胸がしぼんだり炎症を起こして腫れてしまったりする可能性があるため、早急に手術をして破損したバッグを取りのぞくことが大切です。なお、シリコンバッグの破損や前述したカプセル拘縮などのトラブルは、豊胸手術を受けた10年後以降によく見られます。

バッグのズレ

豊胸手術から10年以内に起こりやすいトラブルもあります。それは、シリコンバッグのズレです。シリコンバッグ豊胸術を行った際に、バッグが正しい位置に挿入できていなかった場合やカプセル拘縮によってバッグが圧迫されてしまった場合にズレが生じます。このようなトラブルを防ぐには、美容外科として専門的な知識を持った医師を捜すこと、経過観察を定期的に行ってくれるなどアフターフォローがしっかりしているクリニックを選択することが重要です。

石灰化・しこり

ここまではシリコンバッグ豊胸術に関するトラブルでしたが、ヒアルロン酸豊胸術や脂肪注入豊胸術でも石灰化やしこりといったトラブルが起きることがあります。これは、注入するヒアルロン酸の量が多い場合や脂肪の質が悪い場合に生じます。もともと人の体に存在しているヒアルロン酸や拒絶反応が起きにくい自己脂肪だったとしても、量や質が適切でなければトラブルを引き起こしてしまうリスクがあるということを理解しておきましょう。

まとめ

まとめ いかがでしたでしょうか。豊胸手術は理想のバストを手に入れられる一方でさまざまなリスクがあること、トラブルを回避するために定期的な検診を受ける必要があること、万が一問題が起きた際のメンテナンス方法などについてご理解いただけたかと思います。費用が安いからと言う理由で手術方法を選んでしまいがちですが、メリット・デメリットを踏まえ、数年・数十年先を見据えて豊胸手術を受けるようにしましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
甲斐沼 孟医師(上場企業産業医)

甲斐沼 孟医師(上場企業産業医)

平成19年(2007年) 大阪市立大学(現:大阪公立大学)医学部医学科 卒業 平成21年(2009年) 大阪急性期総合医療センター 外科後期臨床研修医 平成22年(2010年) 大阪労災病院 心臓血管外科後期臨床研修医 平成24年(2012年) 国立病院機構大阪医療センター 心臓血管外科医員 平成25年(2013年) 大阪大学医学部附属病院 心臓血管外科非常勤医師 平成26年(2014年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医員 令和3年(2021年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医長 令和5年(2023年) 上場企業産業医

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平成19年(2007年) 大阪市立大学(現:大阪公立大学)医学部医学科 卒業 平成21年(2009年) 大阪急性期総合医療センター 外科後期臨床研修医 平成22年(2010年) 大阪労災病院 心臓血管外科後期臨床研修医 平成24年(2012年) 国立病院機構大阪医療センター 心臓血管外科医員 平成25年(2013年) 大阪大学医学部附属病院 心臓血管外科非常勤医師 平成26年(2014年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医員 令和3年(2021年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医長 令和5年(2023年) 上場企業産業医

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