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豊胸手術で後悔しないためには?豊胸手術での失敗例や脂肪注入での手術方法も解説

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豊胸手術は女性が自分に対しさらに自信を持てるようお手伝いする施術です。美容整形が身近になってきた昨今、豊胸手術を考える女性は多くいます。

ただし、医療行為だけにさまざまなリスクがともないます。豊胸について詳しく知らないまま施術を受けると、後悔することになりかねません。

この記事では豊胸手術で起こりうる失敗例を解説します。手術の種類・方法も合わせてまとめているので、安全性の高い豊胸を行うためにも参考にしてください。

豊胸手術で後悔しないためには?

豊胸手術で後悔しないためには?

バストは女性としての魅力を左右する重要な部位の1つと見られています。そのため、胸の大きさ・形に不満・コンプレックスを抱く女性は少なくありません。

今よりも胸を大きくしたい、胸の形を美しくしたいと願う女性たちの憧れを叶えるのが豊胸手術です。満足のいく胸を手に入れると自信が持てるようになります。

しかし、よく耳にする豊胸手術も決して簡単なものではありません。手術を行う医療行為ですから、病気の治療と同じく何かしらのリスクがあります。

豊胸にも手術の種類・方法が複数あるので、患者さんに合わせて適切な方針を決めてから施術を行う必要があります。

急いで施術を受けると後悔する可能性が高まるでしょう。そうならないためには事前にリスクを理解することが重要です。

豊胸手術での失敗例

豊胸手術での失敗例

豊胸手術を検討する際、成功した後のよいイメージをするのは簡単ですが、失敗することは想像したくないと思うかもしれません。

しかしどのような失敗が起きる可能性があるかを知っておくなら、施術を慎重に決定できます。そして実際に施術を受けるための心づもりもできるでしょう。

そこで豊胸手術で見られる7つの失敗例を紹介します。何が原因で後悔する患者さんがいるのか、豊胸手術のリスクを詳しく見ていきましょう。

手術による縫合箇所が目立つ

どの手術においても、皮膚切開を行う際には縫合箇所が目立つ可能性があります。体に目立つ傷が残るのは、女性にとって耐えがたいストレスとなるものです。

例えば、縫合箇所の赤みがなかなか引かなかったり、色素沈着を起こして周囲の肌より色が濃くなってしまったりする事例が見られます。

また患者さんによっては、ケロイドのように赤く盛り上がるケースもあります。対照的に縫合箇所が凹む患者さんもおり、これらの症状は長引きやすいです。

さらに色・凹凸は気にならなくても、傷跡の幅が広くなるのが気になる方もいます。この点は、患者さん本人だからこそ目につくものかもしれません。

このような縫合箇所の違和感は、医師の縫合技術・縫合箇所・患者さんの体質などの要素が関係し、引き起こされるといえます。

豊胸部位が生着しない

豊胸部位が生着しない

施術後の乳房に左右差を感じる、または乳房の形がいびつであるなどの失敗例も見られます。この場合は、豊胸部位の生着不良が考えられるでしょう。

詳しくは後述しますが、豊胸手術のなかには胸に脂肪を注入し生着させることで、自然なハリのある乳房を再現する方法があります。

無事に生着するには、周囲の脂肪から栄養を十分受け取らなければなりません。しかし栄養が不十分だと、脂肪細胞が壊死し生着できずに残ってしまいます。

豊胸部位が生着しなければ見た目・感触ともに悪くなるため、手術前よりもさらにバストにコンプレックスを感じてしまうでしょう。

血腫が生じる

通常、術後の出血は自然と止まるものですが、患者さんによっては大量の血液が乳房の中に溜まって血腫ができるケースがあります。

血腫は血が固まってできたこぶのようなものです。血腫ができた側の胸は明らかに膨張し、場合によっては痛み・熱をともなうこともあります。

豊胸による血腫の発生は3%程で、その多くが術後3日以内に発生するといわれています。少ない症例ではありますが、術後数日間は注意が必要です。

発生原因は圧迫固定が十分でなかったことが挙げられます。日常の生活に戻っても圧迫固定を続けるのは大変ですが、医師の指示に従って行いましょう。

豊胸部位から感染症を引き起こす

豊胸部位から感染症を引き起こす

豊胸手術が感染症を引き起こす例も見られます。本来はそこにない異物を外部から体内へ入れることは、少なからず細菌感染のリスクを上げる行為です。

例えば、注入した脂肪の保管が十分でなかったために汚染・劣化していた、あるいは注入の段階で空気中の細菌が付着したと考えられます。

さらに、前述した出血・血腫を放置したために感染症が起こるケースもあります。手術痕から細菌が侵入する場合もあり、術後の経過観察が重要です。

豊胸部位から細菌感染が広がると、敗血症を発症する恐れもあります。臓器障害・意識障害など重篤な症状が起こりうるため、非常に深刻な事態です。

脂肪注入部に石灰化を引き起こす

脂肪壊死については軽く取り上げましたが、壊死した脂肪は硬いしこりのようになります。これは脂肪が石灰化した状態です。

塊が小さい場合は生活にさほど大きな影響はありません。しかし乳がん検診でマンモグラフィーを行うと石灰化が写り、乳がんを疑われる可能性があります。

近年では脂肪注入に関わる技術の進歩、乳がん診断の進歩により以前に比べてこうした事例は少なくなってきたものの、石灰化自体はまだ多いのが現状です。

この場合も、注入した脂肪がきちんと生着するかどうかが重要です。施術状況・患者さんの体質によって起きやすい失敗例となっています。

インプラントが破損する

インプラントが破損する

豊胸手術としてのイメージが強いのは、乳房のポケットにシリコン製のインプラントを入れ、しっかりボリュームを出す方法でしょう。

しかし人工物は破損する可能性が拭い切れません。破損を経験した患者さんは、手術から3〜8年以内に症状を訴える傾向が強いです。

インプラントが破損すると、突然皮膚がくぼんだり波打ったりする症状が見られます。通常のハリがなくやわらかくなっている場合も、破損が疑われます。

インプラントは体内で徐々に劣化するものの、生涯トラブルが起きない方がいるのも事実です。術後の定期的な検診によって早期発見する必要があります。

カプセル拘縮が起こる

インプラントによって生じやすい問題がカプセル拘縮です。挿入したインプラント付近の組織は、カプセルと呼ばれる薄い被膜を形成します。

カプセル拘縮はこの被膜が縮み、必要以上に厚くなる症状です。これはインプラントという異物に対して、体が過剰に反応している状態です。

その結果、胸の触り心地が硬くなる、または形が変形してしまうなどの異変が生じます。進行するにつれて硬さが増すため、痛みも感じるようになってきます。

原因として考えられるのは、患者さんの体質・細菌感染・術後の出血などです。医師から説明される施術前後の注意を守れば防げる可能性があります。

豊胸手術の種類

豊胸手術の種類

失敗するリスクがあることを知ると、豊胸手術自体が怖くなって諦めてしまう方も多いです。とはいえ、リスクのない医療行為はありません。

失敗を回避するために大切なのは自分の体型・体質に合っており、自分が安心して受けられる施術を患者さん自身が考慮することです。

豊胸手術には大きく分けて3種類あります。それぞれどのような手術なのか、特徴・メリット・デメリットを解説します。

脂肪注入

脂肪注入は、皮膚を切開せずに施術できる豊胸手術です。乳房に患者さん自身の脂肪を注入し、その脂肪が栄養を得て生着することで馴染んでいきます。

メリットは一見豊胸手術を施したとわからないほど、乳房がやわらかく体勢に応じて自然な形状変化をする点です。加齢変化も自然で違和感が生じません。

また脂肪吸引した箇所の部分痩せも可能です。異物にともなうトラブルが起きにくく、レントゲンを使用する検診・診察で申告がいらない点も喜ばれています。

対してデメリットは、体から切り離した脂肪を移植する遊離移植であるため、生着・確実性に問題がある点です。一箇所に注入できる量も限られています。

さらに患者さん自身の脂肪を使うため、最低でも42kg(BMI17)程度の体重が必要です。やせ型の方は施術が行えない可能性があります。

なお、脂肪注入は自由診療です。約50万~150万円(税込)が費用目安となりますが、種類や注入量によっても大きく費用が変わりますので事前に確認しましょう。

ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入

皮膚切開をせず手軽に行える豊胸手術として注目されているのが、ヒアルロン酸注入です。ヒアルロン酸はもともと、体のあらゆるところにある成分です。

そのため、体への負担が少なく安全性の高い施術が行えるメリットがあります。施術自体も短時間で済み、ダウンタイム・副作用が少ない点でも安心でしょう。

また注入量・注入部位を調整でき、患者さんの悩みに合わせたバストアップが可能です。自然なふっくらとしたバストが叶うでしょう。

一方、時間の経過とともにヒアルロン酸が体に吸収されてしまうデメリットがあります。術後の状態を維持するには、定期的に再注入しなければなりません。

さらに、体が注入されたヒアルロン酸を異物と勘違いし、カプセル拘縮を引き起こす恐れもあります。炎症による細菌感染も考えられるでしょう。

なお、ヒアルロン酸注入は自由診療です。バストを1カップ大きくする場合の目安は、100ccであり、その費用は約20万~80万円(税込)となります。

シリコン乳房インプラント

人工乳腺であるシリコン乳房インプラントを挿入する方法は、一度の手術で即座に立体感のあるバストを実現できる点で優れています。

サイズバリエーションが豊富であり、どの程度サイズを大きくするか患者さんの希望を反映しやすいです。さらにやせ型の方でも施術が行えます。

デメリットは、インプラントが破損する恐れがある点です。また、位置がずれたり回転したりして、乳房の形が変化する危険もあります。

ずれ・回転は、表面がざらざらとしたテクスチャードタイプを選択すれば避けられます。しかし劣化のリスクはどうしても避けられません。

また術後のダウンタイムが長いことも、患者さんが豊胸を後悔する要因となり得ます。インプラントが馴染むまでには思いのほか時間がかかるでしょう。

シリコン乳房インプラントも自由診療です。片側で約55万円(税込)~、両方で約100万円(税込)~が相場となっています。

脂肪注入での豊胸手術方法とは?

脂肪注入での豊胸手術方法とは?

脂肪注入による豊胸手術は初期から行われてきた従来法に加え、脂肪前駆細胞を利用したCAL法の2つが用いられています。順に解説しましょう。

まず従来法では、太腿または腹部から持続脂肪吸引機を使用して脂肪を採取します。採取した脂肪は遠心処理を行い、油分・水分・血液成分を除去します。

その作業は感染症を引き起こす成分を除去するとともに、体積を小さくするのが目的です。作業中の汚染・劣化を防ぐために徹底した管理が行われます。

採取後から細胞はどんどん破壊されるので、遠心処理を終えたらなるべく早く注入に移ります。乳房片側に200〜300ml程注入するのが一般的です。

一箇所にまとめて注入するのではなく、バランスを見ながら数箇所に注入します。注入穴は一針ずつ縫合し、目立たちにくい状態に仕上げます。

CAL法は従来法よりも多く脂肪を吸引することから、脂肪量が多い患者さんに向いている方法です。基本的に従来法と同様ですが、処理方法が異なります。

余分に摂取した脂肪組織に酸素処理を行い、血管間質細胞群を採取します。そして、従来通り遠心処理をした移植用脂肪に混合させるのが異なる点です。

吸引脂肪には血管・前駆細胞が少なく、従来法では生着率を上げるのが難しい状況でした。しかしCAL法では幹細胞の濃度が上がり、生着しやすくなります。

生着率を上げるには術後ケアが重要です。適切なサイズのブラジャーで寄せて挙上した状態を2週間維持し、その後しばらくは経過観察をしていきます。

豊胸手術の皮膚切開部位について

豊胸手術の皮膚切開部位について

シリコン乳房インプラントによる豊胸手術を行う場合、皮膚を切開する必要があります。切開を行う手術では傷跡が残る不安が生まれるでしょう。

医師はシリコン乳房インプラントのサイズ・タイプをふまえて、患者さんと相談しながら切開位置を決定します。

ここからは、代表的な3つの切開部位について取り上げます。できる限り傷跡を残さないために知っておきたい施術のポイントを確認しましょう。

乳房下溝切開

乳房下溝切開は、乳房のアンダーラインに沿って切開する方法です。インプラントが挿入できる分だけでよいので、傷は数cm程度で済みます。

この箇所は、乳房がもともとある程度大きい方の施術で選択されます。乳房の影になってアンダーラインが見えにくいため、傷跡も目立ちにくくなるからです。

さらに、乳房の中心に近い部分へインプラントを挿入しやすいことから、仕上がりの形状をより自然な印象にできる点が魅力です。

腋窩切開

腋窩切開は、いわゆる脇の下にあるしわに沿って切開する方法です。脇の下に多くあるしわに紛れるような傷となり、非常に目立ちにくくなります。

また乳房からやや離れていることから、体型・乳房の大きさにも影響されずに行えます。乳腺を傷つける心配がなく、術後の授乳も問題ありません。

このような点から日本では腋窩切開が選ばれるケースが多いです。ただし乳房から離れている分、術中の細かい操作がしにくい点に注意が必要です。

乳輪周囲切開

乳輪周囲切開は、乳輪下のラインに沿って切開する方法です。インプラントのサイズにもよりますが、ほかの箇所と同様に数cmは切開することになるでしょう。

この箇所が検討されるのは、乳輪が大きい方などです。日本人は乳輪が小さく色素が薄いことにより、傷跡が目立ちやすい傾向にあります。

また、乳腺組織を傷つける恐れがあるため、現在では積極的に選択はされません。ほかの箇所を選択する方が安心でしょう。

豊胸手術による合併症

豊胸手術による合併症

豊胸手術は腫瘤(しゅりゅう)を引き起こすケースがあります。豊胸が乳がんリスクを上げるわけではありませんが、乳がん・リンパ腫などは発症しやすいです。

さらに、皮膚の赤み・硬結・変形などの炎症からくる変化が見られる可能性もあります。このような場合は異物除去が必要となるでしょう。

合併症を完璧に防げる豊胸手術はありません。とはいえできる限りリスクを軽減するためには、受診するクリニックをよく選ぶことも重要になります。

まとめ

まとめ

胸は絶えず人目に触れる部位ではありませんが、女性らしい丸みを帯びたシルエットは服の上からでも周囲に伝わり、着こなしにも影響を与えます。

また、パートナーに愛されるスタイルでいたいという願いも自然なものです。理想のバストを手に入れると、今あるコンプレックスは自信に変わるでしょう。

ここまでで紹介してきたように、豊胸手術のリスクは完全にはなくせません。見た目の問題・体への負担など、患者さんによってリスクのタイプも異なります。

とはいえリスクを正しく認識した上で冷静に検討するなら、理想に向けて着実に一歩近づけます。まずは失敗例を受け止め、手術の種類を理解しましょう。

患者さん自身が納得できる施術を選択することが、豊胸手術を成功させる鍵です。ぜひ不安な点は早めに医師にご相談ください。

参考文献

この記事の監修歯科医師
甲斐沼 孟医師(上場企業産業医)

甲斐沼 孟医師(上場企業産業医)

平成19年(2007年) 大阪市立大学(現:大阪公立大学)医学部医学科 卒業 平成21年(2009年) 大阪急性期総合医療センター 外科後期臨床研修医 平成22年(2010年) 大阪労災病院 心臓血管外科後期臨床研修医 平成24年(2012年) 国立病院機構大阪医療センター 心臓血管外科医員 平成25年(2013年) 大阪大学医学部附属病院 心臓血管外科非常勤医師 平成26年(2014年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医員 令和3年(2021年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医長 令和5年(2023年) 上場企業産業医

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平成19年(2007年) 大阪市立大学(現:大阪公立大学)医学部医学科 卒業 平成21年(2009年) 大阪急性期総合医療センター 外科後期臨床研修医 平成22年(2010年) 大阪労災病院 心臓血管外科後期臨床研修医 平成24年(2012年) 国立病院機構大阪医療センター 心臓血管外科医員 平成25年(2013年) 大阪大学医学部附属病院 心臓血管外科非常勤医師 平成26年(2014年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医員 令和3年(2021年) 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医長 令和5年(2023年) 上場企業産業医

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