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婦人科形成術後のアフターケアってどうすればいいの?注意点も併せて解説

婦人科形成 アフターケア

婦人科形成術後は局部の清潔を保ち、医師の指示に従いながら休養を取ることが基本です。医師のアドバイスを守り、定期的な検診を受けることで、快適に回復期間を過ごせるでしょう。 本記事では婦人科形成術後のアフターケアについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 婦人科形成とダウンタイム
  • 婦人科形成のアフターケア
  • 婦人科形成術後の注意点

婦人科形成術後のアフターケアについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

婦人科形成とは?

婦人科形成とは?

婦人科形成(または「女性器形成」、「婦人科の整形」、「陰部形成」などとも呼ばれる)は、女性器に関するさまざまな悩みや不安を解消するための医療分野です。
女性器は個人差があり、妊娠や出産、加齢によってその形状や機能が変化することがあります。これにより、日常生活や性生活においてデリケートゾーンの不快感や痛み、見た目のコンプレックスなどの問題が生じることがあります。
これらはデリケートな問題であり、周囲に相談しにくいため、一人で抱え込んでしまう女性が多いようです。
婦人科形成は、これらの問題に対処するために存在します。特に、小陰唇や大陰唇の形状や大きさ、性交時の痛み、尿漏れ(保険適用外の場合)、腟の緩みなど、婦人科や泌尿器科の保険診療では対応しにくいケースに焦点を当てています。これらの問題は必ずしも病気ではないものの、女性の日常生活や性生活にストレスを与える原因となり得ます。
最近では、これらの問題の解決を目指して婦人科形成を受ける女性が徐々に増えているようです。
婦人科形成は、女性器の形を整え、機能を改善することにより、女性がより充実した生活を送るためのサポートを目指しています。

婦人科形成の種類

婦人科形成の種類

婦人科形成は、女性の個々の悩みに応じてさまざまな施術があります。今回は代表的な三つの施術を紹介します。

小陰唇縮小

婦人科形成における「小陰唇縮小」手術は、女性のデリケートゾーンにおける小陰唇のサイズや形状を整える施術です。小陰唇は、大陰唇の内側に位置する薄い皮膚のひだで、膣口を保護する役割を担っています。人によってその大きさや形は異なり、左右のバランスにも個人差があります。小陰唇が通常より大きい場合、擦れや痛み、悪臭の原因となることがあり、日常生活に支障をきたすこともあります。小陰唇縮小手術は、このような問題を解決するために行われます。
また、小陰唇縮小手術は、日常生活に支障をきたさない場合でも、小陰唇のサイズや形状にコンプレックスを持つ方、パートナーから指摘を受けた方などにもおすすめできる施術とされています。
小陰唇縮小手術では、小陰唇の余分な部分を切除し、自然でバランスの取れた形に整えます。手術は局所麻酔下で行われ、手術時間は場合によりますが、約30分から1時間程度のようです。術後は、痛みや腫れが出る場合があります。
小陰唇縮小手術は、見た目の改善だけでなく、デリケートゾーンの衛生状態を向上させる効果も期待できます。小陰唇が大きいことで生じる蒸れや臭いの問題、排尿時の不快感なども改善が期待できるため、生活の質の向上に寄与します。また、性交時の快適さや自信の向上にも繋がることが期待されます。

副皮切除

婦人科形成における「副皮切除」は、女性のデリケートゾーンにおける小陰唇と大陰唇の間にある皮膚のヒダ、すなわち副皮を整形する手術です。副皮は、全ての女性に存在するわけではなく、個人差が大きい部位です。一部の女性には副皮がない場合や、片側だけに存在する場合もあります。副皮の大きさや形状は先天的な要素が強く、生まれつきの特徴として現れます。
副皮切除手術は、副皮の大きさや形状によって生じるさまざまな悩みを解消するために行われます。例を挙げると、副皮が大きく、下着や衣服による擦れで痛みや不快感を感じる場合や、副皮の間に汚れや垢が溜まりやすく、臭いや炎症の原因となっている場合などです。見た目のコンプレックスや、パートナーからの指摘による心理的なストレスも、副皮切除手術によって解消されることが期待されます。
副皮切除手術では、副皮の余分な部分を切除し、左右のバランスを整えることで、より自然な外観を目指します。小陰唇縮小手術と同じく、副皮切除手術は局所麻酔下で行われ、術後は腫れや痛みが生じることがあります。また、副皮切除手術は、小陰唇縮小手術や後述する陰核包茎手術と組み合わせて行われることが多い傾向にあります。

陰核包茎

陰核包茎は、陰核(クリトリス)が過剰な皮膚によって覆われている状態のことで、これにより性的快感の受容に影響を及ぼすことがあります。陰核は性的な刺激に対して敏感な器官であり、その露出度が性感に直接関わってくるため、包皮によって過度に覆われていると、性行為時の快感が減少する原因となることがあります。
陰核包茎の治療法としては、余分な皮膚を切除する手術があります。この手術は、性的な快感の向上、衛生状態の改善などを目的として行われます。余分な皮膚が取り除かれることで、陰核が適切に露出し、性的な刺激に対する感度が高まることが期待されます。また、皮膚の折り重なりが減少することで、清潔な状態を保ちやすくなり、悪臭や感染症のリスクも低減します。
陰核包茎の手術によって性的な快感が向上し、自信を持って性生活を楽しめるようになる女性も少なくありません。
このように、陰核包茎手術は、性的な快感の向上だけでなく、衛生面などのメリットも大きい施術です。

婦人科形成とダウンタイム

婦人科形成とダウンタイム

婦人科形成は、女性のデリケートゾーンの見た目や機能を改善する手術ですが、「ダウンタイム」を伴います。
ダウンタイムとは、手術後に体が回復するまでの期間のことです。痛みや腫れ、不快感などの症状が生じることがあります。
以下で、婦人科形成のダウンタイムと適切なアフターケアについて、詳しく解説します。

痛み

婦人科形成によるダウンタイム中の痛みには特に注意が必要です。痛みや腫れのピークは約3日以内とされ、特に排泄時や長時間座るときに痛みを感じやすいといわれています。手術後1〜2週間程度痛みを感じることがありますが、個人差があり、痛みの度合いや期間は患者さんによって異なります。
痛みの緩和のために鎮痛剤の使用も一つの選択肢です。さらに痛みが苦手な方やダウンタイム中の不快感を抑えたい場合は、「エクスパレル」という局所麻酔の使用がおすすめされています。ダウンタイムを快適に過ごすための対策を取ることが大切です。

出血

婦人科形成術後のダウンタイム中には、術部がもともと血流が多い場所であるため、出血しやすい可能性があります。手術直後の数日間は軽度の出血が続くことがあります。この期間は、頻繁にナプキンを交換しましょう。
出血量は個人差がありますが、手術後2〜3日間は生理初日程度の出血が見られることもあります。しかし、1週間ほどで出血は軽減し、日常生活に支障をきたすほどの状態ではなくなります。初期の出血に不安を感じるかもしれませんが、時間が経過するにつれて自然と改善していくため、心配しすぎないようにしましょう。

腫れ

婦人科形成のダウンタイム期間は、腫れや傷口の具合によって異なります。手術後の2〜3週間程度で腫れや傷は治まるとされていますが、腕や足をけがしたときに皮膚が硬くなるのと同様で手術部位が少し硬くなった感じが半年程度続くことがあります。この症状は、時間が経過するにつれ徐々に柔らかくなります。しかし、自然な状態に戻るまでには半年から1年程度かかることが多い傾向にあります。
一方で、ショーツに出血がにじむ、手術箇所が異常に腫れるなどの症状があれば、手術を受けたクリニックに早急に相談することが重要です。

婦人科形成のアフターケア

婦人科形成のアフターケア

デリケートゾーンの術後ケアは慎重に行う必要があり、医師の指示に従ったケアが欠かせません。また、術後の適切な休息や定期的にクリニックで受診することも大切です。以下で主なアフターケア法を解説します。

清潔に保つ

婦人科形成手術後には、手術部位を清潔に保つことが重要です。手術後のお手洗いでは、トイレットペーパーよりもウェットティッシュや清浄綿を使用し、患部を優しくポンポンと拭くことで刺激を避けられます。また、ナプキンは雑菌の繁殖を防ぐために頻繁に交換することが推奨されます。
シャワーの使用は翌日から可能とされていますが、傷口を擦らないよう注意が必要です。痛みがある場合は、処方された痛み止めを服用し、強い痛みや腫れがある場合には速やかに施術を受けた医療機関に連絡することが大切です。尿は無菌であるため細菌感染の心配はありませんが、便は患部につきやすいため、丁寧に拭き取る必要があります。このアフターケアを適切に行うことで、回復できるでしょう。

薬の服用

婦人科形成手術後には、痛み止め、胃薬、抗生剤が1日3回、7日分処方され、手術当日から服用を開始します。痛み止めは、痛みの軽減、抗生剤は感染予防のために服用します。薬は、クリニックの指示に従い、定められた用量とスケジュールで服用することが大切です。万が一、我慢できないほどの強い痛みや腫れがある場合は、すぐに施術を受けた医療機関に連絡してください。

婦人科形成術後の注意点

婦人科形成術後の注意点

婦人科形成術後は、患部を清潔に保ち、過度な運動や圧迫を避けることが重要です。また、性交渉は医師の許可が出るまで控えるようにしましょう。以下で具体的な注意点を見ていきましょう。

トイレの使用方法

婦人科形成術後のトイレの使用に関しては、いくつか注意すべき点があります。術後は通常通りトイレを利用できますが、陰部への刺激を避けるため、拭く際はペーパーで優しく触れるようにしましょう。排尿時に痛みを感じることがありますが、時間が経つにつれて緩和されます。また、ウォシュレットも使用できますが、初めの一週間は、水圧を低めに設定して使用することが推奨されます。これは、患部への刺激を抑えるためです。また、トイレ後にウェットティッシュや清潔綿を使って丁寧に拭くことで、術後の回復をスムーズにできます。婦人科形成術後には、この注意点を守ることが、快適な回復への重要な一歩となります。

ナプキンの使用

手術後、患部は痛みや腫れ、出血を伴うことがあります。その症状を軽減するために生理用ナプキンが役立ちます。通常使用しているナプキンで問題ありませんが、術後は特に清潔を保つためにナプキンの頻繁な交換が推奨されます。
術後の痛みは個人差があり、特に患部が衣服やナプキンに擦れる際に痛みを感じることがあります。そのため、快適なナプキンの着用が重要になります。

入浴について

婦人科形成術後の1週間は、患部を刺激しないためにお風呂での入浴は避け、シャワーを浴びることを推奨します。シャワーを浴びる際も、患部を直接濡らさないように注意し、洗うときは強くこすらずに優しく洗うことが大切です。
入浴は、術後8日目から可能とされていますが、傷口の状態を考慮しながら慎重に洗う必要があります。婦人科形成後の入浴方法は、手術を受けたクリニックの指示に従い、自身の体調や患部の状態を十分に考慮しながら行ってください。

患部に負担をかけない

婦人科形成手術後は、患部に負担をかける行動を避けるようにしてください。性行為は、回復まで約1ヶ月間は控えることが推奨されます。この期間中に性行為をすると、傷口の回復を遅らせ、感染のリスクを高める可能性があります。
また、自転車やバイクなど、またがって使用する乗り物も避けた方が良いでしょう。自転車やバイクは患部に直接圧力を加えるため、傷の治癒を妨げる恐れがあります。どうしても乗らなければならない場合は、立ち漕ぎするか、サドルにタオルを敷くなどして、患部にかかる圧力を軽減する工夫をしましょう。
患部の状態や個人の体調によって、回復期間や注意事項は異なる場合があるので、術後のケアについては手術を受けた医師やクリニックの指示に従ってください。

まとめ

まとめ

ここまで婦人科形成術後のアフターケアについてお伝えしてきました。婦人科形成術後のアフターケアの要点をまとめると以下の通りです。

  • 婦人科形成とダウンタイムは、1〜2週間程度続き、ダウンタイム中には、痛み・出血・腫れなどの症状が生じる
  • 婦人科形成手術後のアフターケアでは、患部を清潔に保ち、薬を服用することが大切
  • 婦人科形成術後には、患部を刺激しないようにさまざまな所に気を配る必要がある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
松澤 宗範医師(青山メディカルクリニック院長 慶応義塾大学病院形成外科)

松澤 宗範医師(青山メディカルクリニック院長 慶応義塾大学病院形成外科)

2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業 2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医 2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局 2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科 2017年4月 横浜市立市民病院形成外科 2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科 2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職 2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長 2020年5月 青山メディカルクリニック 開業

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松澤 宗範医師(青山メディカルクリニック院長 慶応義塾大学病院形成外科)

2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業 2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医 2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局 2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科 2017年4月 横浜市立市民病院形成外科 2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科 2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職 2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長 2020年5月 青山メディカルクリニック 開業

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