デリケートゾーンの悩みは人に相談しづらくて、一人で悩んでいる女性は多いのではないでしょうか。
なかなか話題にはできなくとも、膣のゆるみを気にしている女性は大勢います。
お風呂から上がるときに膣からお湯が出てきたり、ふとした瞬間に尿漏れしたりすることはないでしょうか? 経験がある人は、気付かない間に膣がゆるんでいるかもしれません。
膣トレーニングでゆるみを改善する方法がありますが、効果が出るまでにある程度の時間が必要です。
今すぐ膣のゆるみを解消したい場合は、膣の内部にヒアルロン酸を注射して引き締めるという手段があります。
この記事では膣内ヒアルロン酸注射の効果やどんな人におすすめできるか、気になる値段について解説します。
膣内ヒアルロン酸注射の効果・おすすめの人
- 膣内ヒアルロン酸注射の効果について教えてください。
- 膣内ヒアルロン酸注射は膣縮小術の一つで、膣内を狭くしてゆるみを改善する効果があります。ヒアルロン酸は私達の体内にある物質で、目・皮膚・関節に多く存在します。
もともと体にある成分なので安全性が高いことで知られ、美容医療の分野だけでなく関節症などの治療にも使用されている素材です。肌の弾力を保つ役割があり、体内に注射すると内側からボリュームを出すことが可能です。
膣壁に注射してふっくらと膨らませることで、膣圧が高くなり締まりがよくなります。即効性があり、確実に膣を縮小する効果があります。膣が狭くなることで性交渉時のパートナーやご自身の快感が増して、性生活の満足感が得られるでしょう。膣内に注入する部位によっては、女性の感度を上げることも可能です。またヒアルロン酸には保水効果があるため、粘膜にしっとりと潤いを与えて乾燥を予防します。
施術は短時間で終り、すぐに効果を実感できます。メスを使わない施術なので傷跡は残りません。もし問題があれば、ヒアルロン酸を分解する薬剤を注射して元に戻すこともできます。注射したヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されるので、これから出産を予定している人にもリスクが少ない治療法です。
- 膣内ヒアルロン酸注射がおすすめの人はどんな人ですか?
- 加齢や出産により膣のゆるみが気になる人におすすめできます。年齢を重ねると肌のたるみが気になるように、膣内も弾力を失っていきます。
骨盤底筋(膀胱や子宮を支える筋肉で、尿道・膣・肛門を締める役割がある)が衰えることも、膣のゆるみの原因です。出産経験のある人は、骨盤底筋が断裂するなどダメージを受ける・出産時に膣が押し広げられることでゆるみが発生します。このゆるみは産後回復していきますが、完全に元の状態に戻らない場合が多いです。
骨盤底筋の衰えが進行すると、子宮・膀胱・直腸などが膣から出てしまう骨盤臓器脱や排尿障害を起こす可能性があります。他にも運動不足の人・肥満気味の人・便秘症の人などは、膣がゆるみやすいといえます。- 尿漏れが気になる
- お風呂に入ると膣にお湯がたまる
- パートナーに膣のゆるみを指摘される
- 膣から空気がもれる
- 性交渉時にヒリヒリして膣が痛む
以上のような症状が気になる人は、膣内ヒアルロン酸注射を検討してみるのもよいでしょう。
- 膣内ヒアルロン酸注射はデメリットがありますか?
- ヒアルロン酸は少しずつ体に吸収されるため、効果が永続しません。効果を持続させるためには、定期的に施術を受ける必要があります。
一般的に質の高いヒアルロン酸は高価ですが、持続期間が長いのが特徴です。高品質のヒアルロン酸を扱っているかどうかを、クリニック選びの判断基準にするのも一つの方法です。
注射を受ける人の体質によっては、一時的に腫れ・内出血・痛みなどの副作用が出ることがあります。とくに注意すべき合併症は、血管塞栓です。ヒアルロン酸を注入する際に誤って血管に針が入ってしまい、血流障害を起こして皮膚の壊死が起こります。
この合併症が起きるのは稀なことですが、顔への注入時に失明や脳梗塞が発生したとの報告があります。血管塞栓が起きた場合はすぐにヒアルロン酸を溶かす処置が必要なので、痛み・皮膚の色の変化などの症状があれば急いで病院に連絡してください。
膣内ヒアルロン酸注射の診療科・治療方法
- 膣内ヒアルロン酸注射を受けるには何科を受診すればよいですか?
- 膣内へのヒアルロン酸注射は美容医療の一つです。婦人科形成(女性器の見た目や機能の改善を目的とした治療)を手がける美容外科や婦人科を受診してください。
デリケートな悩みでも相談しやすいように、女性の医師が担当するクリニックも多いです。
- 治療方法を教えてください。
- 以下の手順で治療を行います。
- 医師とのカウンセリング:お悩みや要望を聞き取り、膣のゆるみの状態を膣圧計などで確認します。その上でどのような治療を行うか医師と相談してください。膣を縮小するには、他に本人の脂肪を注入する・ゆるんだ膣を縫って縮める手術などの方法もあります。
- 麻酔:麻酔で痛みを抑えるので、痛みに弱い人でも安心して治療が可能です。
- ヒアルロン酸を注射:膣の入口から注射器でヒアルロン酸を注入します。施術は15分~1時間程度で終わります。
- 終了:麻酔が覚めたら、治療後の注意点やアフターケアについて説明を受けた後に帰宅可能です。
- 治療の効果はどのくらい持続するのですか?
- ヒアルロン酸注射の効果は、個人差がありますが一般的に3ヶ月~2年程度持続することが多いです。持続期間を過ぎると、徐々に体内に吸収されていきます。
注入するヒアルロン酸の種類や注入する量によって持続期間は異なるので、治療を受ける前に医師にご相談ください。効果を長く持続させたい場合は、効果が切れる前に継続して注射するのがおすすめです。
膣内ヒアルロン酸注射の値段やダウンタイム
- 膣内ヒアルロン酸注射は保険が適用されますか?
- 膣のゆるみで悩んでいる人は多いですが、治療には保険が適用されません。治療費は全て自己負担となります。
自由診療のため治療費は高額になることが多いので、カウンセリングの際に料金や支払方法をよく確認し、納得してから治療を始めるようにしましょう。
- 膣内ヒアルロン酸注射の値段はどのくらいですか?
- 膣内ヒアルロン酸注射は自由診療のため、施術を受けるクリニックによって価格設定に差があります。値段をクリニックごとに自由に決めているからです。
参考としては、およそ15万円~80万円(税込)程度の範囲に収まることが多いようです。ヒアルロン酸の種類や量の違いで値段がかなり変わります。膣内ヒアルロン酸注射は顔への施術と比べて注入するヒアルロン酸の量が多いため、費用が高くなる傾向です。
膣のゆるみの状態によって膣内全体に注入するか・一部分に注入するかが変わりますから、医師に相談の上で判断してください。他に、診察料や麻酔料金などが別途必要な場合もあります。
- ダウンタイムはどのくらいですか?
- 個人差がありますが、ダウンタイムはほとんどないか数日程度で治まります。ダウンタイムを過ぎても痛みや腫れの症状が治まらなければ、早めに病院を受診しましょう。
- 注射後はいつから性交渉が可能ですか?
- 性交渉は一週間後から可能となります。ヒアルロン酸を注入した箇所を圧迫すると、変形する可能性がありますので避けてください。
その他の注意点は内出血を起こしやすくなるので、3日間は入浴しないでください。シャワーは注射当日からでも問題ありません。
編集部まとめ
年齢を重ねた人や出産したことがある人なら、誰でも膣のゆるみを経験する可能性があります。
地道に膣トレーニングを頑張るのもよいですが、即効性を希望する人は膣内にヒアルロン酸を注射する治療を考えてみてはいかがでしょうか。
膣壁にヒアルロン酸を注射することで確実に膣を狭くする効果があり、皮膚を切ることもないので見た目は変わりません。
膣が引き締まるとご自身もパートナーも満足感が増して、性生活が楽しいものとなるでしょう。
この施術は婦人科形成の科目がある美容外科で受けられます。自由診療で費用は全額自己負担となるため、治療費は高額になる傾向にあります。
信頼できるクリニックを選び、よく相談してから決めてください。
参考文献