頬がこけていると見た目の印象が気になります。美容整形だとハードルが高いけれど、外科的手術を行わず治せないものかと思ったことはないでしょうか。
そのような方は、ヒアルロン酸注射を試してみてはいかがでしょう。
もともと肌は「表皮」の下に「真皮」で構成されているのですが、この真皮がコラーゲン繊維とエラスチンで肌に弾力を与えているのです。
そして、2つのすき間には水分を含んだゼリー状のヒアルロン酸があり、肌の内側の水分を保つとともに肌全体に潤いと柔軟性を与える役割をしています。
また、真皮の中には美肌作りに大切な線維芽細胞が含まれています。
この線維芽細胞がスムーズに機能しなくなるとコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の生産が追いつかなくなり、しわやほうれい線・頬こけなどの変化が肌に現れるのです。
本記事では、ヒアルロン酸注入で頬こけを改善する方法や、ヒアルロン酸注射のメリットやデメリットも併せて解説します。
ヒアルロン酸注射の効果や頬こけの改善について
- 美容外科でのヒアルロン酸注射について教えてください。
- ヒアルロン酸注射は、頬に刻まれたしわやほうれい線などを改善する効果が期待され、ほとんどの美容クリニックで実践されています。冒頭で記述したように年齢とともに肌の構成要素は不足していきます。この不足したヒアルロン酸を肌に注入することで、しわや凹凸を改善して肌にハリと潤いを取り戻すことができるのです。
なお、ハイフ(HIFU)やレーザー治療と異なり、注入されたヒアルロン酸は表皮を持ち上げるため施術した日から効果を実感できます。
また、ヒアルロン酸注射は美容整形のような頬を削る手術が必要ないため、手軽に治療ができることで注目を集めています。
- ヒアルロン酸注射にはどのような効果がありますか?
- 老化や紫外線の影響で、頬のボリュームがなくなり骨格が強調されるようになると顔の印象は次のようになります。
- 実年齢より老けて見られる
- 疲れている印象
- 怖い印象
この見た目の印象を変えることが期待されるのがヒアルロン酸注射です。ヒアルロン酸を注入すると頬がふっくらしてハリが出るため若々しい印象を与えることができます。
- ヒアルロン酸注射で頬こけは改善できますか?
- 加齢とともに顔の脂肪は萎縮して減ってきます。そのため、顔の上方の脂肪がたるみ、下方の脂肪の厚みが増すのです。こめかみや中顔面、頬の上部などはボリュームが減ると老けた印象を与えます。
頬のこけとは、頬の上部や中顔面(ゴルゴ線)部分が痩せることです。この部分はリガメントといって皮膚と下部の組織を固定する靭帯が多くボリュームが出にくい場所なので、組織が萎縮すると凹みやすくなります。
なお、この部分には粘性や弾力性のあるヒアルロン酸注射でボリュームを出すと頬こけが改善できる場所です。
- エイジングケアでおすすめのヒアルロン酸の注入部位はどこですか?
- メスを使わないでエイジングケアができるヒアルロン酸注射は注目を集めている施術です。ヒアルロン酸は生体内にも存在している成分であるため、アレルギー反応がほとんどないとわれています。
そして、安全性が高く即効性があるので、その場で効果を実感できます。ヒアルロン酸注射は以下の部分に効果を発揮します。- 顔のしわ
- 眉間のしわ
- 頬こけ
- ほうれい線
- 顎の整形
- 鼻筋を通す
- 唇をふっくらさせる
- 人中短縮
なお、ヒアルロン酸を注入するだけでしわやほうれい線に生じる改善効果を施術後すぐに実感することができます。
しかし、ヒアルロン酸は時間がたつと体内に吸収されるため、その治療は可逆性であるといえるでしょう。
- ヒアルロン酸注射はどのくらいの間隔で打つのがおすすめですか?
- ヒアルロン酸は体内に徐々に吸収されるため時間が経過すると効果が減少していきます。なお、注入した製剤や頬の状態で個人差はありますが、ヒアルロン酸の効果は早い方で2ヶ月ごろから減少していきます。その後、6ヶ月~1年でほとんどが体内に吸収されることになります。
なお、ヒアルロン酸は数日から数週間後に追加できますが、1回目のヒアルロン酸の吸収度合いを確認して決めるとよいでしょう。
また、長期間改善したいのであれば複数回注入する必要があります。ヒアルロン酸は同じ箇所に繰り返し注入することが可能ですが、一度に過剰に注入すると不自然な顔になるので適切な量と頻度で注入することが重要です。
なお、注入量が多すぎるとヒアルロン酸が肌に吸収されずしこりのようになることがあるので注意が必要です。
頬こけへのヒアルロン酸注射のメリット・デメリット
- 頬こけへのヒアルロン酸注射のメリットを教えてください。
- ヒアルロン酸は水分を結合する性質がある人体の天然成分です。
そのため、注入した直後から肌のハリや頬がふっくらするなど効果を実感できます。また、ヒアルロン酸注入には以下のメリットがあります。- しわの改善
- 肌のボリュームアップ
- リストアップ
- 形状の改善
- 即効性がありすぐに効果を実感できる
- 術後そのまま帰宅できる
- いつも通りの日常生活が送れる
- 痛みが少ない
- 注入後に納得がいかなければ元に戻せる
- 頬こけへのヒアルロン酸注射のデメリットを教えてください。
- 前述のように、即効性があり手軽に症状の改善が見込めるヒアルロン酸注射ですが、医療行為であるためいくつか注意点があります。ヒアルロン酸注射では以下のリスクが考えられます。
- 効果が減少する
- 腫れや痛み
- 炎症や感染症のリスクがある
- アレルギー反応が出る場合がある
- 誤注入のリスクがある
なお、施術者がヒアルロン酸を血管内に誤注入すると失明や脳梗塞などの重篤な合併症がおこるリスクがあることも踏まえておきましょう。
なお、ヒアルロン酸注射は美容クリニックでは一般的な施術でメリットも多いですが、半永久的に持続するものではありません。また、リスクがあることも理解して施術の判断をしましょう。
ヒアルロン酸注射のダウンタイムや費用
- ヒアルロン酸注射のダウンタイムについて教えてください。
- ヒアルロン酸注射はダウンタイムの少ない施術です。
なお、入浴は施術当日からできますが体温が上昇して赤みが出る可能性があるので心配であれば翌日まで入浴を控えるとよいでしょう。
ただし、まれに1週間ほど赤みや腫れが出ることがありますが、長引くようであればクリニックに相談しましょう。
また、アレルギー体質の方は施術前にアレルギーテストを行い使用可能な製剤を選ぶことができます。
- ヒアルロン酸注射は保険が適用されますか?
- ヒアルロン酸注射などの美容整形にあたるものは自由診療のため保険は適用されません。
公的医療保険は基本的に健康上の問題を改善する施術に適用されることになっています。美容整形などの美意識を優先するための施術に関しては保険適用されないことが多いです。
また、仕上がりを重視する場合も保険適用内では限界があります。
- 頬こけへのヒアルロン酸注射の費用はどのくらいですか?
- おおよその費用として、局所麻酔などを行いながら当日に帰宅することができる注射や注入の費用は、10万~50万円(税込)前後とされています。
また、ヒアルロン酸の薬剤の料金やその注入量によっても費用が変わるようです。
なお、ヒアルロン酸注入は自由診療のため薬剤の料金や種類はクリニックによって異なるので事前に費用を確認するとよいでしょう。
編集部まとめ
本記事では、ヒアルロン酸注射について解説しましたが、頬こけは老化だけではなく生まれつきの骨格の問題でコンプレックスを持っている方もいるのではないでしょうか。
頬こけなどの美容医療には脂肪注入なども効果があるといわれていますが、ヒアルロン酸注射と比較すると費用面では高額になります。
ただし、脂肪注入は定着した脂肪が体内に吸収されないため施術の効果を長く維持することが可能です。
ヒアルロン酸注射は即効性があり施術した直後から効果が実感でき、痛みも少ないため施術を望む方は増えています。
ただし、ヒアルロン酸注射は医療行為であるため施術にはリスクがともないます。
事前のカウンセリングで施術内容やリスクも確認して納得したうえで施術を受けるかどうか判断しましょう。
参考文献