お鼻の形の悩みにおいて、団子鼻でお悩みの方は多いのではないでしょうか。なぜなら、団子鼻は日本人に多い傾向にあるからです。
欧米人のような、シュッとした鼻筋の通ったお鼻や、先がツンとした鼻に憧れる方も多いのではないでしょうか。
団子鼻の改善を期待できる方法が、美容整形です。特に美容整形でよく耳にするヒアルロン酸を使えば、団子鼻は改善するのでしょうか。
団子鼻の改善方法について、ヒアルロン酸以外の方法も含めて、さまざまな面から見ていきましょう。
団子鼻はヒアルロン酸で改善できる?
団子鼻をヒアルロン酸で改善するのは難しいとされています。
なぜならヒアルロン酸は、注入して膨らませるタイプの施術方法だからです。例えば唇や涙袋などに向いています。
ヒアルロン酸は施術する箇所を大きくしたり膨らませたりするために行うので、小さくしたい場合の施術には向かないといえるでしょう。
ただし、ヒアルロン酸の注入量や入れ方を調整することで、団子鼻をすっきりとした印象にできる場合もあります。
例を挙げると、鼻根といわれる鼻の根元にヒアルロン酸を注入して高さを出し、鼻筋を通す方法もその1つです。
ヒアルロン酸で改善できる鼻の悩みといえばどのようなものがあるのか見ていきましょう。
この方法は団子鼻の根本的な改善ができるわけではありませんが、鼻筋が通ることで鼻先の幅や丸みが目立たなくなる効果が期待でき、すっきりとした印象へ近づけるでしょう。
なお団子鼻の施術は、人工軟骨であるプロテーゼを使った隆鼻術や軟骨部分や脂肪を除去して小さくする手術が一般的です。
団子鼻の手術では、プロテーゼなどの人工素材のものではなく、その方自身の組織を使った耳介軟骨を使った施術を取り入れているクリニックも存在します。
団子鼻へのヒアルロン酸注入の費用相場
痛みが少なく、短時間で鼻の形を改善したい場合は、ヒアルロン酸による施術がおすすめです。しかし、見た目をよくする美容施術は自費扱いとなり、公的保険は適用されません。
鼻へのヒアルロン酸注入の一般的な相場は55,000円〜110,000円(税込)ですが、クリニックによって異なります。
日本には同様の効果を持つ承認医薬品はありません。
同一成分・性能を有するほかの国内承認医薬品などはなく、考えられる副作用は、痛み・赤み・腫れ・熱感・痺れ感などが挙げられます。
個人輸入においての注意すべき医薬品などにつきましては、厚生労働省のリスクが潜む個人輸入健康被害のページを参照してください。
鼻へのヒアルロン酸にリスクや副作用はある?
鼻へのヒアルロン酸で考えられるリスクとして、注入場所によっては壊死が起こる可能性があることが挙げられます。
ヒアルロン酸注入後に壊死しやすいのが鼻の横にあたる鼻翼基部です。そのため、鼻翼基部へのヒアルロン酸注入はしないというクリニックも多いです。
また、アレルギーを心配される方もいるかもしれませんが、ヒアルロン酸はアレルギーが起きにくい物質です。
ヒアルロン酸は人の体内にある物質であるため、注入後は徐々に身体へ吸収されます。
時間の経過とともに身体に吸収されてしまうため、定期的に補充するのが理想的です。 具体的には3〜6ヵ月のスパンで補充するとよいでしょう。
リスクについてざっと説明しましたが、さらに鼻へのヒアルロン酸で考えられるリスクとして、下記のような可能性が挙げられます。
- 注入のしすぎによる膨らみ
- 痛み・違和感
- 内出血・腫れ
- 色素沈着
- アレルギー
注入のしすぎによる膨らみ
医師の知識や経験が不足していると、なりたい姿に対して適切な量を判断できず、適量を超えたヒアルロン酸を注入して、不自然にふくらんでしまうということが起こり得ます。
ヒアルロン酸の注入量は1カ所に偏ってしまうと肌に不自然な凸凹ができてしまうので、ヒアルロン酸注入の施術をする医師には、レベルの高い技量やセンスが求められるのです。
痛み・違和感
ヒアルロン酸注射の際には局所麻酔を使用する場合が多いですが、施術後に麻酔が切れてから、じんじんとした鈍痛を感じることがあります。
通常は2〜3日で徐々に引いていきますが、痛みが長引く場合や痛みが強すぎる場合は、早めに施術を受けたクリニックへ相談してください。
内出血・腫れ
内出血の期間は、一般的に1週間程度です。軽度の方はより早く治るケースもあります。
一方で人によっては長引くこともあり、治るまで2週間程度かかる場合も少なくありません。時間がかかったとしても、安静に休んでいれば徐々によくなっていくでしょう。
色素沈着
鋭針を用いて浅い層に注入した際などに発生することがある炎症性色素沈着です。
注入後の炎症が残っている間は、日焼けに注意したり、不必要に触ったりしないような注意が必要です。
アレルギー
ヒアルロン酸はコラーゲンなどと異なり非動物性の皮膚充填剤なので、アレルギーは非常に稀でアレルギーテストも不要です。
ヒアルロン酸以外で団子鼻を改善する方法
ヒアルロン酸以外で団子鼻を改善する方法はいくつかあります。ここでは、4つの施術方法をご紹介します。
プロテーゼ
シリコンでできた人工軟骨(プロテーゼ)を使って、切開した鼻の穴の中に入れて鼻に高さを出す施術方法です。
人工軟骨は自然な軟骨と同じ触感であるため、自然な仕上がりを目指せます。鼻筋をシュッとさせることで鼻の見た目も変わり、団子鼻の改善が期待できるでしょう。
しかし、プロテーゼは人工のものであるため、時間の経過とともにプロテーゼが皮膚から突き出たり骨を傷めたりする可能性もあります。
小鼻縮小手術
小鼻を切開し鼻の穴を小さくする手術になります。鼻の穴が大きく、ふくらみが目立つことを気にする団子鼻の方にもおすすめです。
また、効果は半永久的で傷跡も目立ちにくいです。しかし、小鼻を小さくするため、鼻尖が低くなる可能性もあるでしょう。
鼻先縮小手術
鼻先縮小手術とは、人工軟骨を入れて鼻先をツンとした形にする方法です。
鼻の中の軟骨を縫い寄せる施術や脂肪を取って鼻の丸みを目立たなくする施術など、メスを使う施術方法の総称です。
耳介軟骨移植
耳介軟骨といわれる耳の裏にある軟骨を鼻筋に移植し、鼻を高く見せる隆鼻術の1つです。
ご自身の軟骨を移植するため、拒否反応が少ないのがメリットになります。
一般的な費用はクリニックによって差があり、鼻を高くする組織移植法で300,000円〜1,000,000円(税込)程度、鼻先の縮小は250,000円〜900,000円(税込)程度です。
また、ダウンタイムや場合によっては細菌感染の症状が出る可能性がありますので、もしこれらの症状が見られた場合には速やかにクリニックへご相談ください。
部分的にではなく、バランスよく鼻を整えたい方におすすめです。
手術は自由診療となり公的な保険は適用されません。一般的な費用は、鼻を高くする自家組織移植法が330,000円〜770,000円(税込)・鼻先の縮小が440,000円〜660,000円(税込)となっています。
団子鼻の改善にヒアルロン酸がおすすめな方
団子鼻へのヒアルロン酸の注入について解説しましたが、ヒアルロン酸は注入部位を膨らませるもののため、団子鼻への施術には向いていないこともあります。
しかし注入量や入れてからのなじませ方次第で、患者さんの理想とされている形へと近づけることができるでしょう。
団子鼻の改善が期待できるヒアルロン酸ですが、どのような方におすすめでしょうか。以下で挙げる方がおすすめです。
痛みの少ない施術を受けたい人
ヒアルロン酸による施術は、ヒアルロン酸を注入するだけなので、痛みはそこまで強くないといえるでしょう。痛みを感じるのはほぼ注射するときのみです。
ただし手術になると、効果は半永久的ではあるものの、切開した部分に痛みが生じやすいです。
基本的には痛みが少なく、ご自身が抱えるコンプレックスの改善を期待したい方にはおすすめです。
施術を短時間で済ませたい人
ヒアルロン酸による施術はヒアルロン酸を注入するだけですので、短時間で施術が済みます。
また施術後のダウンタイムが少ないというメリットもあります。施術を短時間で済ませたい方にもおすすめです。
しかし、注射針を皮膚に刺すため内出血や腫れが出てしまう方もなかにはいます。
内出血の場合、ダウンタイムは2〜3週間かかりますが、自然と消えるのでほとんど心配ないといわれています。
周囲にバレたくない人
ヒアルロン酸はメスを使う施術ではないため、周囲に知られることなく団子鼻の改善が見込めます。
徐々にヒアルロン酸が馴染んでいくため、施術をしたとはわかりにくいです。
傷跡が残りにくい鼻の手術もありますが、腫れたり内出血があったりと手術したことがわかりやすいケースが多いでしょう。
ヒアルロン酸は人間の身体の中にも自然と存在する物質であるため、数ヵ月後にはほとんど吸収されます。効果を得やすく、自然な仕上がりが目指せるのも特徴です。
まとめ
今回は団子鼻へのヒアルロン酸の注入について解説しました。
鼻筋がシュッとしていて、鼻先がツンとした欧米人の鼻の形に対して、団子鼻は日本人に多いタイプの鼻の形です。
特に笑ったときなどに小鼻が広がってしまったり、普通にしていても小鼻が大きく感じられたりすることがあります。
コンプレックスに感じている方も多いのではないでしょうか。
ヒアルロン酸は注入部位を膨らませるもののため、団子鼻への施術には向いていないこともあります。
しかし注入量や入れてからのなじませ方次第で、患者さんの理想とされている形へと近づけることができるでしょう。
参考文献