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目袋をなくす手術はどのようなものがある?美容治療の種類やダウンタイムについて解説

目袋をなくす手術はどのようなものがある?美容治療の種類やダウンタイムについて解説

目元に年齢を感じさせる要因の一つである『目袋』をなくしたいという方は多いでしょう。
目袋の治療にはいくつかの手術方法がありますが、それぞれ適した症状やダウンタイムにおける経過の違い、リスクの差などがあるため、お悩みや目的に合った適切な手術方法で治療を受けることが大切です。

この記事では目袋の手術にはどのような方法があるのか、メリット・デメリットなどを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

目袋は手術すればなくせる?

目袋とは、一般的に目の下にできる膨らみのことです。加齢などによってできるため、年齢を感じさせる特徴の一つとなっています。
目袋ができる大きな原因は、目元の筋力の緩み皮膚のたるみと、それによって眼球の周囲にある眼窩脂肪が突出することにあります。眼窩脂肪が横に広がろうとする状態を目元の眼輪筋という筋肉が支えていますが、加齢や目元の擦り過ぎなどによって眼輪筋の筋力が低下することや、加齢によって眼窩脂肪が重力によって下がってくるといった変化が生じると、眼輪筋によって眼窩脂肪を抑えられなくなり目元の膨らみとして表れてしまうのです。
筋力の低下だけではなく、目元は皮膚のハリによっても支えられているため、皮膚がハリを失うことも目袋の要因となります。

つまり、目袋は突出してくる眼窩脂肪を除去するか、眼輪筋の補強といった手術を行えば改善することができます。

目袋をなくす手術の種類

目袋をなくす手術の種類

目袋をなくすための手術方法にはいくつかの種類があります。それぞれについてご紹介します。

経結膜側脱脂

経結膜側脱脂術とは、下まぶたの皮膚側(表面)ではなく結膜側(裏側)を小さく切開し、そこから眼窩脂肪を引っ張り出して電気メスによって切除する手術です。
結膜側は粘膜であるため通常は縫合の必要もなく、従って抜糸なども不要です。

まぶたの裏側を切開するため術後に傷跡が見えることがなく、また余分な脂肪を除去するだけの治療であるため、ダウンタイムも短くすみます。
目袋の要因である眼窩脂肪の量を減らすことで、目袋を改善します。

切開法(下眼瞼除皺術)

切開法(下眼瞼除皺術)は、経結膜側脱脂とは逆に皮膚側(表面)から切開して行う手術方法です。
まつげの生え際から下の部分を切開して行われるもので、加齢などによってたるんでしまった目元の余分な皮膚を切除し、引き上げて縫いとめることで目元のたるみを解消します。
必要に応じて眼窩脂肪の除去や眼輪筋の引き上げなども同時に行われ、目袋や目元のしわといったエイジングサインを治療することができます。

ハムラ法

ハムラ法は、目袋の原因となる眼窩脂肪を除去するのではなく、眼窩脂肪の位置を移動させることで膨らみを改善する手術方法です。
脂肪というと増えて困るものの印象が強いですが、人の体は加齢によって代謝が低下していくと、体内の脂肪の量も少しずつ減少していきます。
顔の脂肪も同様で、年をとると脂肪が減少していくため、まぶたや頬がこけた印象になりやすいのですが、この脂肪が減少してしまった箇所に対して、目袋の原因となっている眼窩脂肪を移動させることによって、目元の膨らみとこけた頬の両方を改善するという治療がハムラ法です。
具体的には下まぶたをまつ毛の生え際あたりから切開して眼窩脂肪を頬の脂肪が減少している部分に移動させて縫いとめるというもので、必要に応じて余分な皮膚の切除などを同時に行い、目元のたるみを改善します。

裏ハムラ法

通常のハムラ法と同様に眼窩脂肪を移動させることで目元の膨らみや窪みを同時に解消するという手術ですが、裏ハムラ法は切開を行う場所がまぶたの裏側となり術後に傷跡が見えなくなる点が特徴です。
一方で、通常のハムラ法とことなり余分な皮膚の切除が行えないため、皮膚によるたるみの軽減などは対応することができません。

目袋の手術のダウンタイム

目袋の手術のダウンタイム

目袋の手術は大きく分けて、皮膚側(表側)を切開するものと、結膜側(裏側)を切開するものとなり、皮膚側を切開する方法はダウンタイムの症状が目立ちやすいといえます。
それぞれの方法におけるダウンタイムの経過は下記のとおりです。

ダウンタイムの短い方法(経結膜側脱脂術・裏ハムラ)

経結膜側脱脂術や裏ハムラ法による治療は、まぶたの裏側(結膜側)を切開して行うため、術後に傷跡が目立つことはありません。
また、粘膜は血流が多く代謝が早いことから、傷が塞がるまでの時間も短くダウンタイムが短くなります。
ただし、裏側とはいえ切開を行っていますので、術後1週間程度は内出血や腫れが目立つことが多く、特に術後2~3日は痛みも感じやすいため、痛み止めを服用するなどして安静に過ごす必要があります。
目立つ腫れや内出血が引いても、軽度の腫れやむくみが残るため、治療結果が完全に落ち着くまでには1~2ヵ月程度かかると考えた方がよいでしょう。

ダウンタイムが長い方法(切開法・ハムラ法)

皮膚側を切開する手術の場合、切開箇所が目立たなくなるまでの時間が必要になるため、ダウンタイムが長めとなります。
腫れやむくみ、痛みといった症状がなくなるまでの期間については結膜側を切開して行う手術方法と同様ですが、傷跡が目立たなくなるまでには1~2年程度の期間が必要となる場合もあります。
皮膚側を切開する場合は下まつ毛のラインに沿って切開が行われるため傷跡が目立ちにくくはなりますが、どうしても傷跡が気になるという方は結膜側を切開する方法を選ぶとよいでしょう。

ダウンタイムを短くするためには?

手術後のダウンタイムを短くするために大切なのは、手術を行った医師の指示をしっかりと守ってアフターケアを行うことです。
手術の詳細な内容や体質は人それぞれ異なりますので、こうすれば必ずダウンタイムが短くできるという方法はありません。治療を担当する医師の指示を守り、正しくケアを行うことが大切です。
そのうえで、日常生活において気を付けたい点は、バランスのよい食事や十分な睡眠といった、健康的な生活を送ることです。
術後の回復には新しい細胞を作る必要があるため、食事による十分な栄養の摂取と、適切に体を回復するための睡眠が重要となります。
逆にバランスの悪い食生活や睡眠不足などは回復を遅くしてしまう原因になりますので、手術の後しばらくは安静に過ごせる日程や環境を整えてから治療を受けるようにするとよいでしょう。

目袋の手術のリスクや注意点

目袋の手術のリスクや注意点

目袋を改善する手術には、メリットばかりではなく治療によるさまざまなリスクが存在しています。
手術によるリスクもしっかりと理解し、適切な手術方法を選択するようにしましょう。

眼窩脂肪のとり過ぎによるリスク

目袋の改善を行う手術は、治療の難易度が低いことなどもあり経結膜側脱脂術がよく行われますが、眼窩脂肪はとり過ぎてしまうと将来的に目元がくぼんでしまうなどのリスクにもつながります。
そもそも加齢によって脂肪や骨は少しずつ減少していくものであるため、若い頃に眼窩脂肪をとり過ぎてしまうと、年をとって組織が減少すると目元のくぼみが目立つようになり、余計に年をとって見えてしまいやすいのです。
また、眼窩脂肪は目の下だけではなく上瞼の方にもつながっているため、目元の脂肪を除去すると上瞼の眼窩脂肪が下に下がってきて、上瞼がくぼむといった状態にもつながりやすくなります。
脂肪は一度除去してしまうと回復が難しく、修正を行うためには脂肪注入や定期的なヒアルロン酸注入といった治療を行う必要が生じ、コストも大きくなってしまう可能性があります。
脂肪の除去はしっかりと適応を見定めて行う必要がありますので、複数の医師から診断を受けるなどして、手術の適応を正確に見極めてから治療を受けるようにするとよいでしょう。

まぶたの外反・内反

切開法やハムラ法などで、余分な皮膚を切除して縫い合わせる手術を行った場合に、皮膚の切除範囲が大きすぎると皮膚が足りなくなるため、まぶたが下に引っ張られるような状態となります。
表面側がこの状態になると、まぶたが外反(アカンベーをしたような)状態となってしまい、逆に裏ハムラ法などで裏側が短くなってしまうと、まぶたが内側に巻き込まれて内反状態となります。
内反の場合はまつ毛も内側に巻き込まれるため、眼球を傷つけやすくなるなどのトラブルにもつながる場合があります。
皮膚を大きく切除した方が引き上げ効果は高くなりますが、皮膚を切除しすぎてしまうと元の状態に戻すことは困難になりますので、手術を受ける際は担当の医師とよく相談し、安全に手術が行える範囲での治療を受けるようにしましょう。

傷跡が目立つ

手術によってできる傷跡はほとんどの場合で1~2年が経過すれば目立たなくなりますが、体質によってはケロイドとなってしまったり、白く目立つ状態となって残り続けてしまう場合もあります。
傷跡を目立ちにくくするためには医師の縫合技術や適切なアフターケアが重要となりますので、症例経験の豊富な医師の治療を受け、術後のケアを適切に行うようにしましょう。

目袋手術で後戻りしてしまうことはある?

目袋手術で後戻りしてしまうことはある?

目袋を手術でなくしたのに、一定期間が経過したらまた目袋ができてしまったという体験談などを目にすることがあります。
こういった後戻りが生じる原因として考えられるものの一つが、眼窩脂肪の移動によるものです。

眼窩脂肪は眼球の周囲にある脂肪ですが、眼球の下部分だけではなく上瞼の方にもつながって存在しています。そのため、目袋の改善を目的として眼窩脂肪を除去しても、しばらくすると上の方にあった脂肪が目元に移動してきて、再度目袋を生じさせる可能性があります。
これを防ぐためには眼窩脂肪の除去だけではなく眼輪筋の引き上げを行って根本的な原因を改善したり、ハムラ法などの治療を行ったりといった対策が必要となりますが、単純な眼窩脂肪除去よりも手術の難易度が高くなるため、簡単な処置である経結膜側脱脂術のみ行って終わらせてしまい、目袋が再発してしまうというケースもあるようです。

もちろん、一度手術をしても加齢が完全に止まるわけではないため、適切な手術を行っていたとしても筋力の低下や皮膚のたるみによって目袋が再度生じるケースもありますが、手術してから数年以内に再発というものであれば、治療内容が十分でなかった可能性が考えられるでしょう。

後戻りを防ぐためには、やはり正確な診断で適応内容を見極めて手術を行える医師の治療を受けることが大切です。

目元を改善する手術以外の方法

目元を改善する手術以外の方法

目元の膨らみや凹みといったエイジングサインを改善する方法には、手術以外のものも多数存在します。
主なものをご紹介します。

脂肪溶解注射

脂肪を溶かして破壊する薬剤を注射し、任意の部分の脂肪細胞を減少させる治療法です。
目袋の原因となる眼窩脂肪を脂肪溶解注射で減少させることで、目袋の改善が期待できます。

手術のように切開する必要がないため、切らずに治療を行いたいというかたに適しているといえるでしょう。
ダウンタイムも短く、治療後の生活に関する制限はほとんどありませんが、治療の効果が発揮されるまでの期間が長く、繰り返しの治療が必要になる点がデメリットといえます。
また、目袋は単純に眼窩脂肪を減少させただけでは改善しない場合があり、眼窩脂肪の移動による再発などもあるため、根本的に目袋を解消したいという場合には不向きです。

ヒアルロン酸注入

体のなかにもともと存在している物質である、安全性の高いヒアルロン酸によって作られた製剤を注入し、任意の部位に膨らみを持たせる治療がヒアルロン酸注入です。
目元の窪みや肌のハリを改善し、疲れたようにみえる目元の状態をケアすることができます。
ほとんどダウンタイムもなく直後から治療効果が得られ、注射のみという手軽さがメリットである一方で、ヒアルロン酸は体内で少しずつ分解されていくため、注入する製剤の種類にもよりますが半年から1年程度で効果がなくなって元の状態に戻るという点がデメリットとなります。

HIFU

日本語で高密度焦点式超音波という意味のHIFUは、複数の超音波を照射することで肌の表面には熱を与えず、真皮や筋膜といった深い層に熱刺激を加え、熱収縮や代謝を促す治療が可能です。
目元のたるみに対してもHIFU治療はよく行われ、目元の皮膚を引き締めてハリを取り戻すことで、疲れて見える目元や目袋の改善が期待できます。

まとめ

まとめ

目袋の手術にはいくつかの種類があり、それぞれ得られる効果や術後のダウンタイムなどに違いがあります。
安全に、そして目袋をしっかりと解消するためには自分自身の症状や体質などに適した方法での治療を受けることが重要ですので、複数の手術について十分な症例経験を持ち、目元の状態に合せて適切な治療を行える医師による治療を受けることが大切です。
相性のよい医師やクリニックを探して、目袋のお悩みをぜひ解消してください。

参考文献

この記事の監修歯科医師
松澤 宗範医師(青山メディカルクリニック院長 慶応義塾大学病院形成外科)

松澤 宗範医師(青山メディカルクリニック院長 慶応義塾大学病院形成外科)

2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業 2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医 2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局 2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科 2017年4月 横浜市立市民病院形成外科 2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科 2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職 2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長 2020年5月 青山メディカルクリニック 開業

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2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業 2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医 2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局 2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科 2017年4月 横浜市立市民病院形成外科 2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科 2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職 2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長 2020年5月 青山メディカルクリニック 開業

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