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目の上のくぼみにヒアルロン酸は有効?経過・注意点について解説

目元を見る女性

年齢を重ねるにつれ、顔のさまざまな部位に対して悩みが出てくる方は多いのではないでしょうか。部位のなかでも、目元は表情や印象を左右するため気になる方は多いです。

目周りの悩みのなかでも目の上のくぼみを、メイクでカバーすることは困難でしょう。

そのような目の上のくぼみに悩んでいる方に適している施術として、ヒアルロン酸注射が挙げられます。ヒアルロン酸注射は美容医療のなかでもポピュラーなため、耳にしたことがある方もいるでしょう。

本記事では、目の上のくぼみにヒアルロン酸は有効なのか、経過や注意点と併せてご紹介します。

ヒアルロン酸注射はどのような治療?

ヒアルロン酸治療どんな治療

目の上のくぼみにヒアルロン酸が有効かどうかの前に、ヒアルロン酸注射はどのような治療なのかみていきましょう。

併せて、そもそもヒアルロン酸とはどのような物質なのかについて今一度確認しておきましょう。

ヒアルロン酸はもともと体内にある物質

ヒアルロン酸注射に使用されるヒアルロン酸は、もともと体内に存在する物質です。保湿性に優れ、肌のハリやうるおいを保つために欠かせません。

皮膚は、表皮・真皮・皮下組織から成り立ち、ヒアルロン酸は真皮に存在しています。

真皮内はコラーゲン線維を構成するタンパク質が大部分を占めています。肌の弾力を担うコラーゲン線維やエラスチン線維の間に存在しているのが、ヒアルロン酸を含むムコ多糖類と呼ばれている成分です。

ヒアルロン酸は体内に存在していることにより皮膚に注入した後、アレルギー反応のリスクが低い特徴があります。

ヒアルロン酸を注射針で気になる部位に注射する

気になる部位に注射

ヒアルロン酸注射の治療は目の上のくぼみ・ほうれい線・口元など、気になる部位に注射針を用い注入します。

ヒアルロン酸や肌のハリやうるおいに必要なコラーゲンは、年齢や紫外線の影響により減少します。一度減少したヒアルロン酸やコラーゲンは、再び自然に増えることはありません

肌の美しさを保つ成分が減少することで、肌のハリやうるおいも減少し脂肪は痩せてしまいます。

そして脂肪が痩せることで次第に骨の厚みが減り、目の上にくぼみができたり頬がこけたりなど、顔に気になる悩みが現れるのです。

そこでヒアルロン酸を注入することで、皮膚内部にボリュームが増し気になる部位をカバーできます。

気になる部位にヒアルロン酸を注射針で注入しボリュームを足すことで、悩みを改善することが期待できるでしょう。

目の上のくぼみにヒアルロン酸は有効?

目のくぼみにヒアルロン酸

ヒアルロン酸は顔のさまざまな部位に対してボリュームアップできる治療です。そのため、目の上のくぼみに対しても有効です。

年齢を重ねるとともに、顔の部位に気になる悩みが増える方もいるでしょう。さまざまな悩みのなかでも、目の上のくぼみに悩みを持つ方も少なくありません。

もともと目周りは脂肪の膨らみがあり、筋肉によって支えられているため丸みを帯びているように見えます。しかし、年齢を重ねるにつれ筋肉が弱り脂肪を保てなくなることでくぼみが現れます。

特に目の上のくぼみは痩せている方に多くみられ、もともと少ない脂肪がさらに減少することで年齢よりも老けて見えてしまうでしょう。目の上のくぼみは、顔の印象を左右することにつながります。

また原因には年齢のほかに、日頃から目を酷使していたり眼瞼下垂の症状が現れていたりすることも当てはまります。

眼瞼下垂の場合は適している治療が異なるため、カウンセリングにて医師の診察を受けてから適した治療を選択してください。

目の上にヒアルロン酸を注入することで、くぼみが改善され理想の目元が望めるでしょう。

目の上へのヒアルロン酸注射の経過は?

ヒアルロン酸経過

目の上へヒアルロン酸注入した後は、どのような経過をたどるのか気になる方もいるでしょう。

ここからは、内出血や腫れ・効果が現れる期間についてみていきましょう。

内出血や腫れなどが現れる期間

ヒアルロン酸注入後、個人差はありますが内出血や腫れなどが現れる場合があります。

内出血は時間の経過とともに現れ、症状が消えるまで軽い症状であれば1週間・強い症状は2週間程かかります。

腫れに関してはヒアルロン酸を注入することで腫れるのではなく注入後、過度に触ったり揉んだりすることで現れる場合が多いです。

なぜなら、注入部位を触ったり揉んだりすることで目の上の皮膚や組織内部に炎症が起こるからです。腫れがおさまるまで数日かかります。

内出血や腫れが気になる方はメイクでカバーするとよいでしょう。ヒアルロン酸注射は、注入後からメイクが可能です。メイクをする際は力を入れず、特に目の上はやさしく触れましょう。

内出血や腫れを引き起こさないために、注入後は極力触らない・刺激を与えないことが重要です。もし、内出血や腫れが出てしまったら数日は安静に過ごしましょう。

効果が出るまでの期間

ヒアルロン酸は、目の上のくぼみがある皮膚に直接注入することで皮膚が持ち上がりボリュームアップします。そのため注入後、すぐの効果が見込めます

また、メスを用いる施術ではなく注入するだけのため、すぐに普段通りの生活を送ることが可能です。

ヒアルロン酸注射は効果が現れるまでの期間が早いため、気になる目の上のくぼみを改善したい方にとって大きなメリットとなるでしょう。

目の上へのヒアルロン酸注射のメリット

メリット

目の上へヒアルロン酸注射をすることでくぼみがボリュームアップするほかに、どのようなメリットがあるのか気になる方もいるでしょう。

ここからは、目の上へのヒアルロン酸注射のメリットについて3つご紹介します。

ダウンタイムが短い

さまざまな美容医療のなかでも、ヒアルロン酸注射はダウンタイムが短いです。

先述したように個人差はありますが、注入後に内出血や腫れなどが現れる方もいます。ただ、注入後からメイクや洗顔は可能なため、すぐに普段通りの生活を送れます。

また、ダウンタイムが短いことで目元を隠さなくてもよいため、周りの視線を気にせず過ごせるでしょう。

痕が残りにくい

ヒアルロン酸注射はメスを使用せず注射針で注入するため、痕が残りにくいメリットがあります。

使用する注射針は極細タイプの場合が多いため、目の上のくぼみに注射しても痕はほとんど残りにくいです。また、針が細いことで痕が残りにくいことに加え施術中の痛みはほとんど感じないでしょう。

その他、注入後は患部を冷却するため痕が残りにくいといえます。冷却することでその後に起こりうる腫れや赤みが現れることを抑える効果もあります。

短い時間で治療が可能

短い時間

ヒアルロン酸注入自体の時間は5〜10分程のため、短い時間で治療が可能です。そのため、仕事や家事などで忙しい方にも受けやすい施術といえるでしょう。

ただし施術時間は短いですが、施術前にカウンセリング・顔の洗顔・麻酔・デザインの確認などを行うため、1〜2時間を目安に考えるとよいでしょう。

クリニックによっては、カウンセリングと施術で日を分けている場合もあります。一通りの時間が気になる場合は、事前に施術を受けるクリニックに確認しましょう。

目の上へのヒアルロン酸注射のデメリット

デメリット

目の上へのヒアルロン酸注射はメリットだけではなく、デメリットも存在します。

美容医療の施術は、たとえ医師の技術力が高くてもデメリットのない施術や完璧な仕上がりを保証することは困難です。

目の上へのヒアルロン酸注射を考えている方は、メリットだけではなくデメリットも把握したうえで検討してください。

どのようなデメリットがあるのかみていきましょう。

効果の持続は数ヶ月間

目の上へヒアルロン酸を注入した場合、くぼみ部分がボリュームアップする効果は永久的に続くわけではありません。

ヒアルロン酸の注入量や個人差はありますが、効果の持続は数ヶ月間です。長くても1年程度が一般的です。

ヒアルロン酸は皮膚に注入することで徐々に自然吸収されるため、長期的な持続は困難である特徴があります。

効果の持続は数ヶ月程度ですが、注入したヒアルロン酸が完全になくなるわけではありません。また、注入量・種類・医師の技術などによって持続可能期間は異なります。

少しでも持続したい場合、注入量を0.1cc単位で調整してくれたり悩みに寄り添ってくれたりするクリニックを選ぶとよいでしょう。

左右非対称になることがある

目の上のくぼみにヒアルロンを注入するデメリットとして、左右非対称になることがあります。ただし、仕上がりが左右非対称になることは必ずしも失敗したとはいえません。

もともと人の顔は左右非対称なつくりとなっているため、目も左右非対称なつくりです。

たとえヒアルロン酸を左右対称に注入したとしても目そのものが非対称なため、完璧な対称にすることは非常に困難です。左右対称の仕上がりにすることはほぼ不可能といえるでしょう。

そのため技術力の高い医師でも、仕上がりはいくらか非対称になる場合があります。

美容医療では、必ずしもご自身の思い通りの仕上がりにならないことを念頭においたうえで施術に望むことが重要です。

不自然な表情になる可能性がある

目のくぼみにヒアルロン酸を注入することで仕上がりが左右非対称になることのほかに、不自然な表情になる可能性があります。

原因として、注入量の誤りや医師のデザイン力不足が考えられるでしょう。

ヒアルロン酸は、過度に入れることで浮腫んだような仕上がりになります。

目のくぼみに対する適切なヒアルロン酸量は一人ひとり違うため、その方にとって適切な量を注入しないときれいな仕上がりにはなりません。

また、注入量のほかにヒアルロン酸を注入する皮膚内の層も関係しています。ただ皮膚に注入したらよいわけではなく、目のくぼみに対する適切な深さに注入しないといけません。

デザイン力不足の場合、例えば顔を立体ではなく平面でとらえ注入することで喜怒哀楽の表情は不自然となります。

どのような仕上がりになるのかイメージができる医師のもとで受けないと、不自然な表情の仕上がりとなり満足のいく結果とはならないでしょう。

目の上へのヒアルロン酸注射の注意点は?

注意点

目の上へのヒアルロン酸注射の注意点がいくつかあります。ここでは3つご紹介します。

施術を検討する前にメリット・デメリットのほか、注意点についてもしっかりおさえておきましょう。

信頼できるクリニックで治療を受ける

目の上へのヒアルロン酸注射の注意点の一つとして、信頼できるクリニックの元で治療を受けてください。

医師のデザイン力と技術力が、仕上がりを左右する非常に重要な項目です。

カウンセリングにてデザインを決める際に「目のくぼみにはこのデザインと量」と定型的に決めているクリニックでの施術は控えてください。

その方の顔全体のバランスを確認し、一人ひとりに合った適切なデザインを提案してくれるクリニックを選びましょう。

また、医師の技術力は仕上がりを左右する鍵となります。クリニックを選ぶ際、医師のヒアルロン酸注射に対する症例数が多いことも視野に入れてください。

そのほかに、アフターフォローが整っているクリニックである点も重要です。ヒアルロン酸注入は、注入したらおわりではありません。

施術後、「内出血や腫れが現れたので相談したい」「微調整してもらいたい」など相談したい場合もあるでしょう。その際に、きちんとアフターフォローをしてくれるクリニックだと心強いです。

いきなりクリニックを決めるのではなくまずはカウンセリングにて相談し、信頼できるかどうか見極めて選択してください。

保険は適用されない

美容目的で行われる施術は保険適用されないため、目の上へのヒアルロン酸注射は自由診療扱いとなります。

費用はクリニックや使用されるヒアルロン酸の種類により異なります。

費用相場は1本あたり60,000〜150,000円(税込)程です。参考にしてみてください。

また費用にはヒアルロン酸自体の費用だけではなく、診察料や麻酔代なども含まれます。クリニックによっては、医療ローンを取り扱っている場合もあります。

「目のくぼみをヒアルロン酸注射で改善したい」と考えた際に、保険は適用されないことを覚えておきましょう。

治療後の過ごし方にも注意が必要

治療後の過ごし方

目の上へのヒアルロン酸注射は、治療後の過ごし方にも注意が必要です。

メイクや洗顔は施術を受けた日から可能ですが、入浴は控えてください。

入浴すると身体が温まり血流がよくなることで、腫れや赤みが出やすい状態となります。そのため、施術後当日はシャワーで済ましましょう。

その他血流がよくなると考えられる、サウナ・ジムやジョギングなどの激しい有酸素運動・飲酒などは控えてください。

またスキンケアの際に、顔をマッサージする方もいるでしょう。施術後は注入部位を避けてのマッサージは可能です。マッサージは腫れ・痛み・赤みを感じないのであれば問題ありません。

ただし、注入部位をマッサージすることで腫れが出る可能性があります。マッサージをする際は、注入部位を避けて行ってください。

ヒアルロン酸注入後は過ごし方に注意し、なるべく1週間程は安静に過ごすことが望ましいです。

まとめ

鏡を見る女性

主に年齢によって現れる目の上のくぼみには、ヒアルロン酸注射が有効です。

ヒアルロン酸を皮膚そのものに直接注入することですぐのボリュームアップが可能なうえ、ほかの施術に比べダウンタイムが短い施術です。

しかし、顔のつくりにともない左右非対称になったり不自然な表情の仕上がりになったりする場合もあります。

メリットだけではなくデメリットも理解したうえで検討してください。

また、検討する際は慎重にクリニック選びを行い、治療後の過ごし方にも注意が必要です。

よい面だけに捉われずよく検討し、ご自身にとって満足のいく仕上がりを叶えましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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