鏡を見て「目がもう少し大きかったら」「もっと切れ長な目だったら良かったのに」と感じる方もいるのではないでしょうか。
顔の印象は化粧などである程度まで変えることはできます。しかし、目の大きさや形自体を物理的に変えるには外科手術を行う必要があります。
そのような目の大きさを変えてくれる手術の1つが目尻切開です。目尻切開は、目尻を切開して皮膚を伸ばすことで目の印象を変えられます。
目を大きくしたい方や顔の印象を変えたい方にはおすすめの方法です。この記事では、目尻切開の特徴・効果・ダウンタイムについて紹介します。
目尻切開を考えている方は参考にしてください。
目尻切開の効果や手術について
- 目尻切開の特徴を教えてください。
- 目尻切開は、目尻の皮膚を切開し耳側に切開した皮膚を広げることで、目を大きくします。目の小ささや形など目に対してコンプレックスを持っている方の悩みを解消してくれる施術法です。
目尻を押すと目を囲むようにある外側の骨と目の間に少し隙間があります。その隙間を覆っている皮膚を切って広げ、隠れている白目が出てくることで白目の量が多くなります。目尻切開では、ピンク色の結膜が出てくるまで目尻の皮膚を引っ張るのが特徴です。
引っ張って出てくる長さは個人で違いますが、5mm程出てくる方もいます。この際に出てくる長さが短いと目尻切開の効果も感じづらいでしょう。また、目尻切開は、目頭切開・二重整形・垂れ目形成の手術などと併用して行うことが多い手術です。
- どのような効果がありますか？
- 目尻切開を行うことで、目がぱっちりするため顔の印象が変わるでしょう。目尻切開で目を大きくみせることができるため、相対的に顔が小さく感じられ、顔全体における目のバランスもよくなります。
また、目の横幅が伸びて切れ長の大きな目になるため、吊り目がちの方や目元の印象を変えたい方では見た目の印象・雰囲気が変わるでしょう。
- どのような手術を行うのですか？
- V-Yflap法とW法という方法の手術が行われます。V-Yflap法は、目尻を上・下瞼に沿ってY字に切り、切り込みが入った皮膚をV字に縫合する方法です。対応しているクリニックが多い手法になります。
W法は、Wの形に目尻を切って窪みを覆っている皮膚や粘膜の余分な部分も切除する方法です。切除後は、上下に広げてから縫合します。横と上下方向に目の面積が広がるため、目がより大きくみえます。
また、垂れ目形成などほかの手術と併用して行うことで、横にも上下にも広がりが増えるため目の印象をより大きく変えることが可能です。
- 目尻切開の手術は痛いですか？
- 点眼麻酔をして局所麻酔を行うため、注射の際の痛みは感じると思います。ただし、手術中は局所麻酔を追加していくため、手術自体で感じる痛みは少ないでしょう。手術後には麻酔がきれて痛みを感じやすいため、患者さんには痛み止めで対応してもらっています。
手術当日・翌日は痛みを顕著に感じやすいかもしれませんが、時間とともに痛みも軽減するでしょう。手術後1～2週間しても痛みが続く方もいるため、痛みが続く場合や気になる場合は医師に相談してください。
目尻切開のダウンタイムや傷跡
- 目尻切開のダウンタイムはどのくらいですか？
- 目尻切開のダウンタイムは1週間くらいです。ただし、個人差もあるため手術後の症状が長引く方もいます。1～2週間は腫れ・痛み・内出血・患部の熱感などの症状がみられるでしょう。
時間の経過とともに症状は軽快していきます。そして、1ヵ月程で赤みや内出血は目立たなくなります。3ヵ月も経つと、ダウンタイムの多くの症状も治まり、理想的な目尻になっているでしょう。ただし、白目部分が内出血することもあり、内出血すると治まるのに2週間程かかる場合があります。
痛みや熱感がある方は、患部や患部周辺を冷やすことで少し症状が和らぎます。痛みや腫れなどの症状が続くと不安になるため、わからないことや心配な点は気軽にクリニックに相談してください。
- 抜糸はどのタイミングで行われますか？
- 手術後5～7日程度で患部の状態を見て、抜糸を行います。抜糸はほとんど痛みはないでしょう。抜糸した翌日からアイメイクは可能です。
また、抜糸した翌々日から石鹸での洗顔・浴槽での入浴が可能で、シャワーは短時間であれば手術当日から使うことができます。ただし、できる限り患部を濡らさないように注意して行ってください。
水での洗顔も手術の翌日から行えるようになります。コンタクトレンズは、抜糸の後に腫れがひいていたら使えるでしょう。
- 目尻切開は傷跡が目立ちますか？
- 切開する範囲が狭いこともあり傷跡はあまり目立ちませんが、目尻の皮膚を切っているため傷跡が残る可能性はあります。切った箇所は手術後1ヵ月程ではまだ赤みが残った状態ですが、2～3ヵ月経つと白っぽくなり目立たなくなります。
目尻切開の傷は、切開する範囲や切開する箇所の目立ちにくさから、化粧で隠してしまう方も多いです。抜糸するまでの間は縫合の後などが目立つため、気になる方はメガネやサングラスで隠すのがいいかもしれません。
- 手術から傷跡が目立たなくなるまでの経過について教えてください。
- 手術後数日は患部が赤く腫れ、熱感もありますが、徐々に腫れも赤みもひいていきます。内出血が消えるのに、1～2週間程は必要になるでしょう。
手術後1～2ヵ月程で赤かった患部の状態も回復し、薄茶色に変化し化粧をしなくても外出できるレベルにはなります。腫れは2～3ヵ月で気にならない程度までひき、傷跡も白っぽくなり目立たなくなるでしょう。
目尻切開手術後の仕事復帰や手術後の過ごし方
- 仕事復帰はいつごろからできますか？
- 早くて翌日から仕事は行えます。仕事への復帰時期は、手術後の症状や仕事環境で変わりますが、可能であれば抜糸が終わる手術後1週間は仕事を休んだ方がいいでしょう。なぜなら、まだ目尻に糸が残っており、痛み・腫れ・熱感もある時期だからです。
目の腫れや赤みがあると周囲が気付く可能性もあります。また、症状がある状態では仕事の効率が落ちる可能性も高く、腫れや内出血を悪化させてしまうかもしれません。患部の痛みなどの症状がひどい場合には無理をせずに休みましょう。
手術を受ける際にはしっかりとスケジュールをたてて臨むことをおすすめします。できる限り早く仕事に復帰したい場合は、色付きメガネ・伊達メガネを使用して患部を隠すと目立ちにくくなります。
- 手術後の過ごし方で注意するべきことを教えてください。
- 血行がよくなることや患部への刺激に注意しましょう。縫ってはいますが切っているため、血行がよくなることで内出血や腫れのひきが悪くなる可能性があります。特に激しい運動・入浴・飲酒・喫煙などは血行がよくなるため注意が必要です。
また、患部への頻繁な接触・手術後の洗顔・化粧など患部への刺激が強くなることも症状が治まるまでは控えた方がいいでしょう。感染症などへのリスクも考えられるため、医師の注意を聞いて対応するように心がけてください。
手術当日は、手術が終了したら帰宅可能です。ただし、目元に麻酔を注射しているため、手術当日の車やバイクの運転は控えるようにしましょう。
編集部まとめ
美容整形の発展で自分の理想の目に近づけることができるようになってきました。その技術の1つが、目を大きくみせてくれる目尻切開です。
名前のとおり目尻の皮膚を切って横に広げることで目の露出範囲が増えるため、目が大きくなったと感じられます。
目尻切開は、目頭切開・二重整形・垂れ目形成の手術と併用して行われることが多い手術です。理想の目に近づけるための選択肢は増えています。
もちろん、目尻を切るため患部や患部周辺の回復までに1～2週間以上の時間がかかるというリスクもあります。
そのため、手術を行う際にはスケジュールの調整が必要です。また、目尻が広げられる範囲には限界があるため、必ずしも理想の目になるとも限りません。
目尻切開の良さもリスクも知ったうえで目尻切開に臨んでいただけたら幸いです。
参考文献
電話コンシェルジュで地域の名医を紹介します。